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2004年04月09日
嘘六百・第48回/「レビューと市場と制作者と」(1)
読者の皆さん&エノモトさん、初めまして。山村モヘップ(12)と申します! ドリマガのご先祖サマにあたる「Beep」の復刻版が出るとのコトなんで、それにあやかってボクも、図々しくフッコクしてみました(笑)。ご存知ない方ゴメンナサイ。
思えば、ボクがBeep誌の『私が悪うございました』という連載で、「日本初の中学生ゲームレビュアー」としてイッセイをフウビしたのって、もう18年も前のコトなんですよねえ…。え? じゃあオマエは今、30歳のオヤジなのかって? イヤだなあ、ボクは架空の存在だから年はとらないんですよっ、プンスカ!
そして実は、当時も架空の存在を利用して、辛口レビューで言いたい放題。5段階評価で1点をつけたコトだってあるぐらいです。今だったら「大人の事情」で、とても考えられませんよねー(笑)。
でもホラ、ソフトメーカーさんだって、中学生のタワゴトにワザワザ文句つけるような、オトナゲナイ振る舞いはしないワケですし…仮に文句をつけられて、「オマエの雑誌には画面写真もサンプルROMも送らない!」なんて言われたとしても(そういう事件ありましたね)、ボクがクビになって学業に戻れば済む話ですし…モヘップお主もワルよのう、いえいえお代官サマこそ、ってなモンですよ。…ズルいですね、ボクってば(笑)。
でも当時のボクは、「正当な理由に基づく辛口評価こそが、ゲーム業界の発展のためになる!」ってホンキで思ってたんですから…青かったんですよねえ。
昔、レイメイ期のTVゲームは、技法的にも未熟なモノが多くって、それこそクソゲーの山だったように思います。だから、読者の方がクソの中からダイヤを探す手助けをする意味でも、あるいはクソゲーの淘汰を促す意味でも、「12歳レベルの」辛口評価が機能していたと思うんです。
でも今や、ゲームの制作技術は成熟し、一定レベルに達しています。極論すれば…
クソゲーなんて、無いんです!
だって今、新作ゲームを完成度で選んでいるユーザーなんて、いないじゃないですか。完成度が高く、雑誌の評価が高くても売れないゲームなんて、ゴロゴロしてますよ。ユーザーの購入基準は、たいがい「自分の好みのツボにどれだけピッタリ合ってるか」それだけ。
なら、評価なんて要らないのでは?
少なくとも、点数+百文字程度の「12歳レベルの感想」(ボクにはそう見えます)を付けるだけで「これが評価でござい」としているゲーム雑誌の現状は、ボクが原稿を書いていた頃から全く進歩してませんし…今のゲーム業界に必要なモノとは、大きくかけ離れてるんじゃないかって気がします。
ボクの好きな言葉に、こんなのがあります。「ゲームにクソゲーはない。マイナーゲームがあるのみ」。もう、完成度の高いマイナーゲームと、完成度に関係ないメジャーゲームを同列に比較するの、ヤメにしません?
――なんて、久しぶりに登場して好き勝手なコトを言ってしまい…
私が悪うございました
復刊ドットコムで圧倒的な票が集まったので「Beep」が復刻したのだそうな。
ホントは、復刻版の方にも原稿を頼まれていたんだけど、出張や何やかやで時間が取れなかったので、そちらは諦めざるを得ず、ドリマガ通巻300号記念に寄稿した文章を再掲してもらうコトにして、その代わり、嘘六百の方で山村モヘップ(12)を復活させたのであった。
そして、モヘップに書かせるんだったら、やっぱり「辛口原稿でしょう!」と、過去2回にわたってボツにされた(第15回ボツ版 | 第39回ボツ版)
雑誌のレビューについて書こうと思い立ったワケだ(雑誌レビュー不要論については、またいつか書く予定)。
今回、レビューについての掲載できたのは「一歩前進」だと云えよう。
だがしかし、原稿で「12歳レベルの感想」と書いた箇所が、掲載時には「12歳レベルの」を削除されてしまったので、俺的には依然としてオカンムリ状態は変わらず。この辺りも、いずれ突っ込まねばなるまい。
ちなみに、山村モヘップ(12)の、年齢付きペンネームの由来は、推理作家・山村正夫氏が弱冠18歳でデビューし、その時に「山村正夫(18)」と表記されていたコトから来ているのではないか、と推測しているのだが、真実は、モヘップの(そして芋吉の)名付け親である、元「Oh! Hitbit」誌編集の西澤氏以外は知る由もないのであった――。
投稿者 tsurumy : 2004年04月09日 06:00
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