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2005年12月12日

やさしい株式講座のコト

先週木曜日に、みずほ証券によるジェイコム株大量売り誤発注事件ってのがあって、2ちゃんねるの市況1板あたりでは祭りになってたワケですよ。
降って湧いた儲け話キタ―――――(゚∀゚)―――――!!って感じで。あっという間に24スレ(12/12朝現在)一気に消費!みたいな。いやもちろん2ちゃんだけじゃなく、東証マザーズとその周辺全体が祭り状態だったんだけど。

ところが昨日になって一転、東証(東京証券取引所)がシステム不備の責任を認めちゃったもんだから、祭りの内容もイケイケからグダグダになって来ちゃった。

云うまでもなく、マネーゲームたる株式市場においては、誰かの損は誰かの得。みずほ証券のミスによる巨額の損失ってのが、そのまま投資家の利益になると思われていたからこその祭り…だったのに、胴元の東証が「俺にも責任がある。煮るなり焼くなり好きにしやがれい!」と来やがったワケだ。もちろん、胴元を煮たり焼いたり出来る投資家なぞ居るはずもない(いや、もしかしたら外資ファンドが訴訟するかも?)。金融庁の仲介の下、東証が汚れ役を引き受けて、みずほの損失を抑えたってトコなんだろう。今回引責辞任する(と見られている)東証の社長あたりに数億(+モロモロの余録)を掴ませて被ってもらう方が、みずほFGが数百億~数千億規模で損するよりは安いもんね。

だいたいだ、「システム不備」って言い種が、ちゃんちゃらおかしい。あたかも、航空機事故とかと同列の「本来有り得ないコトが起きてしまった」というイメージで誤魔化したいのだろうが、その実、東証と大手証券がグルになって投資家を殺すためのシステムが、図らずもバレてしまった…という方が正しいように思える。大手証券には、株式市場では許されていないハズの操作が可能で、東証のシステムもそれを許していたのだ。今回も、そうした株価操作まがいの入力が常態化していたがための事故…そんな匂いがする。いやむしろ事故じゃなくて事件と呼んだ方が相応しいか。

それにしても、8日の寄りつき(朝イチ)あたりで事件が起き、しばらくは誤発注の本尊が判明しなかったのにもかかわらず、1時間もしない内(10時20分頃)にみずほ株の大口売りがあったのは、どう控え目に見てもインサイダーだろ(もちろん、みずほ株は判明後に暴落)。そして週末に東証の会見があって、今日のみずほは暴騰。この乱高下で市場から大量の資金が抜かれている。もちろん、みずほ又は東証の損失を補填する為に使われるのだろう。

あのー、このシナリオ書いたの誰ですか?


楽天やらライブドアやら、IT企業の皮を被った投資家がニュースを賑わせ、あるいはヒルズ族とやらのセレブな生活がワイドショーを賑わせている。聞けば株価も上昇トレンドだというし、本屋には株式入門書の類が溢れている。じゃあいっちょ株でも始めて儲けてみようか、とか思っている方々も多いだろう。ボーナスも出たし。

――これってバブルの頃と似てなくね?

やさしい株式講座その1~個人投資家のミスによる損失は自己責任。大口証券会社のミスによる損失は官民挙げて(非合法な手段すら使って)庇う。こんな株式市場、怖くて参入出来やしない。実業に励もう。

カテゴリー: 六百式見聞録

投稿者 tsurumy : 2005年12月12日 09:18

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