カテゴリー 「六百式見聞録」 のアーカイブ
2006年09月22日
東京ゲームショーでやる気復活!のコト
5月以来、PS3の価格に「絶望した!」と叫び続けていた鶴見だが(→その辺りの顛末はコチラ)、なんとまあ、東京ゲームショーの基調講演で、久夛良木社長が値下げを発表したんだそうな。HDMI端子付きモデルが49980円(税込)。あらまあビックリ。
「どうせ勝てるだろう」と高をくくって、今年は小さめのブースで出していたマイクロソフトあたりは、さぞかし慌ててるんじゃあなかろうか(まあ、MSの人間に云わせると「そうじゃないすよー。日本のMSはカネが無いからっすよー」なんだそうだが…笑)。
以前の価格だったら、今年の年末商戦の行方はもう「見えてた」ワケだが、この価格だったらホント分かんないよ。混沌。
まあ、鶴見はゲーム業界が将来にわたって「食える」業界であれば文句ナシなので、プラットフォームの勝ち負けウンヌンより、今年の年末商戦が「消化試合」でなくなったコトの方が大きい。先の見えてる試合ってのは、ニュースバリューがないもんね。世間の耳目を集めないもんね。
というワケで、絶望からの生還。ちょっとやる気が出てきた鶴見だ。やっと、PS3ソフトに関わってもいいかなって気分になってきたよ。
ちょっと晴れ晴れした気分でTGSを回ってみた。
が、
なんつうか、もうね、
ファンタジーと近未来メカが融合した世界観、だの
ニューヨークや渋谷が戦場になる、だの
イケメン男主人公とナイスバディ女主人公(ロリ顔)だの
そういったモノには飽き飽きなワケですよ。
エラいヒトにはそれが判らんのですよ。
そんな鶴見が、TGSで気になったゲームNo.1は、
「flOw(フロー)」(PS3)。
PS3の6軸コントローラを傾けて、
微生物を、深海でうようよ泳がせるゲーム。
漂っているエサを食べると、食べたモノによって様々に「進化」してく。
脊椎から、足みたいなのが生えたり、なにやら袋が増えたり。
もうワケわかんない。
PS3ソフトの中で、これだけ明らかに異質。
「こんなん売れんのか!?」と考える仕事モードの「黒鶴見」と、
「こーゆーの、いいよなあ…」と思う、癒されたい「白鶴見」が、
なんだか2人揃ってディスプレイの前でぼけらーっとしてしまった。
つか、こればっかやってた(笑
ワケわかんないけど、なんだかイイかも。
出来たら、進化のバリエーションを無数に用意して、
生存競争があったり、
交配があったり単性生殖があったり、
それをオンラインでなんちゃらしたり、
巨視的に見たらライフゲームぽく流動していったり、
…そういうの一切無視して漂ってるだけだったりw
そういうゲームになれば面白いんだろうなあ。
#あ、なんだかそれって、
#ウィル・ライト先生の「SPORE」に似てるかも。
もしPS3が最初の発表通りの高っけー値段だったら、
こういうソフトって存在し得なかったんだろうなあ…。
tsurumy at 22:30 | リンク | コメント (5) | トラックバック (1)
2006年09月05日
MT3.32-ja、バグ有りでもOKなコト
しばらく更新してなかった嘘六百に心を引き戻すべく、心機一転、Movable Type3.32-jaをインストールしてみた。
速い!
以前は、このサイトを再構築するのに30分もかかっていたのが、15分で済むようになった。大きな改善だ!(いや、まだ遅いんだけどさ)
マイナーバグはまだあるようだし、自分で気付いただけでも、「MTArchiveLink」あたりにバグがあったけど(テンプレート内で、MTCategoryArchiveLinkに書き直した)、まあ許容範囲だろう。速さは正義。軽さは正義。
さて、ぼちぼちいきますかね。
tsurumy at 05:55 | リンク | トラックバック (0)
2006年07月24日
ゲーム技術者検定wwwのコト
これは何かの冗談か?
ゲーム制作者の技術検定制度、経産省が創設へ(NIKKEI NET)
ゲーム制作者の技術検定制度や表彰制度を創設する。(中略)政府として制作者のプログラム技術を格付けしたり、優秀者を表彰して開発力を強化する。
えーと? つまりコレは、「2級ゲームプログラマー」とか「1級ゲームデザイナー」とか認定しちゃう制度ってコト? 「1級ゲームプランナーが仕様データを偽装したためにクソゲーが出来てしまい社会問題化!」しちゃうってコト? あるいは、表彰したはいいけれど、「イタリアの無名ゲーム作家・スギ氏の盗作だと判明!」しちゃうってコト?
誰がこんな馬鹿げたコト考えたんだ!?
1級2級ウンヌンは冗談だが、これで日本のゲーム開発力がみるみるアップすると考えているんだったら、経産省も相当におめでたい。検定は、それに合格する為に技能を切磋琢磨するコトによって、業界全体のレベルが底上げされるモノだと相場が決まっているワケだが、検定に合格すれば競争力の高いゲームを作れるというコトなのか? そんな検定(=ゲーム制作のスキルノウハウの集成)を、どこのどいつが決められるってんだ。
まず「ビデオゲーム工学」の研究があって初めて、こうした検定をスタートする土壌が整ったと云えるんじゃないのか。それ無しに一足飛びに検定とは、いくらなんでもヘソが茶を沸かす級の無謀さだ。
かろうじて検定の体を成しそうなのはプログラム技術だけだろうか。ゲームデザイン、アート、サウンド、メカトロ等の技術は、半分「芸術」分野にもかかっているので、決定的に検定に馴染まない。でも、日本が曲がりなりにもゲーム制作において高い競争力を持っているのは「ゲームデザイン」面だというのが国際的にも衆目の一致するトコロなんだが…それは視野に入っていないんだろうな。
だいたいだな、各社の一線にいる開発者に、そんなのを受検するヒマがあると思っているのか。
現場と乖離した(いやもう、これは絶対に乖離すると断言出来るワケだが)検定になんの意味があろう。学生の就職活動の箔付け? 業界ゴロアナリストと呼ばれる方々を潤すだけ? 天下り先の確保? ――いずれも、日本ゲーム業界の国際競争力を増す為にはほとんど役に立たないコトは間違いない。
そんなのに使う無駄金があるんだったら、HSP(Hot Soup Processer)あたりをもっとプッシュすべきだ。子供向けのゲーム制作体験セミナーとか、同じ経産省でも「ITクラフトマンシップ・プロジェクト」とかは、素晴らしいじゃないか。子供にゲーム制作を体験させるコトこそ、10年20年後の日本ゲーム産業を支えるコトになると、鶴見は確信している。
無駄金遣イハ即刻ヤメロ。
tsurumy at 15:49 | リンク | コメント (6) | トラックバック (0)
2006年07月18日
ゲームの処方箋シンポジウムのコト
ナムコが50周年記念として立ち上げた「ゲームの処方箋プロジェクト」の研究発表が、先週あったそうだ。
ゲームの効能を明らかにした“ゲームの処方箋シンポジウム”開催!(ファミ通.com)
一口に云えば、ゲームのポジティヴな効能についての研究だ。(財)ニューテクノロジー振興財団と早稲田大に依頼したんだそうな。さすがナムコ、金の出し方が素晴らしい。願わくば、バンダイナムコゲームズとなったこれからも、同様に金を出し続けて欲しいものだ(バンダイがナムコ側をないがしろにしているなんて話もあってかなり不安だが…)。
研究のテーマは次の4つだという。
- 心理的効果を中心としたゲームソフトの効能の調査
- ビデオゲームのインタラクションの評価手法の研究
- 発達障害児を対象として臨床現場での処方の仕方の検討
- 遊びの要素に着目した学習障害支援用ソフトの制作
以前、「ゲーム脳」に反論しても恐怖は去らないというコトというエントリーでも書いたけれど、世間をもんやりと覆う「ゲーム害悪論」を晴らすには、ゲームの効能を広めるコトが(地道だけど)王道なのだからね。そういえば、「注意力欠如障害の治療に『ラチェット&クランク』を使っている」なんて海外の話もあったっけ。
とはいえ。
この際だから、正式な脳科学の方法論を以て、森昭雄の研究を追試するってのはどうか。
いやもう、こちらも是非。
tsurumy at 02:35 | リンク | トラックバック (0)
2006年07月15日
MT3.3激重なコト
Movable Typeを3.3にして以来、どうもエントリー登録や再構築が尋常じゃないほど遅いなあ、と思っていたら、回答がネット上に落ちていた。
MT 3.31のMTEntryTagsの性能バグ(Ogawa::Memoranda)
どうやらMovable Typeのプログラムがショボくて、タグを使用していると、HTMLへ展開する際に無駄な処理を山ほどやっているようなのだ。おいおい、頼むぜSix Apartよ。これだけシェアの高いソフトでそんなコトされたら、世界中のコンピュータ資源の損失も、莫大なモノになっちまうぜ。
で、リンク先のOgawa氏が、処理を改善したパッチを公開しているんで、さっそく当ててみた。うん、速い。40分以上かかっていた再構築が、27~8分にはなったヨ。MT3.1Xでやっていた時は3~4分で済んでいたワケだから、それでもまだまだ全然遅いんだけどね(まあ、そん時はMySQLじゃなかったけど)。
それにしても、コンピュータ系のブツには、性能が上がれば上がるほど快適じゃなくなっていくモノが異様に多い。コンピュータそのものが、その最たる例だ。やれるコトは確かに増えてるけれど、20年以上前にMacintosh PlusやPC9801を使っていた時のような軽快感は、ない。処理能力はアホほど上がってるハズなのにね。何故なんだろうね。
tsurumy at 01:56 | リンク | トラックバック (0)
2006年07月14日
MT3.31-ja キタ―――(゚∀゚)―――!!のコト
いや実は、タイトルほどには嬉しくないんだけどね。どちらかというと、「やっとかよ」だな。
サーバーにコピーする際にファイル類を見比べたんだけど、以前のバージョンよりファイルが随分減ってる。上記のSix Apartのサイトにも書いてあるけど、mt-send-entry.cgiとかのファイルは不必要になったんだそうな。よって手動削除。ついでに以前から澱のように溜まっていたファイルも削除。削除。削除。
っていうか、データベースをMySQLにしてあるから、丸々新規にインストールしてもいいんだよなコレ。設定類もデータベースにあるワケだから。次のメジャー・バージョンアップの際には、そうしよう。
ただし、次のメジャー・バージョンアップは、すぐに飛びつかないだろうけどさ(笑
tsurumy at 00:00 | リンク | トラックバック (0)
2006年07月13日
脳の中の幽霊は実体を持ちつつある、というコト
キタヨキタヨキタヨ!
「思うだけ」で器具を操作 手足まひ患者の自立に光(共同/US Front Line)
脊髄損傷で手足がまひした患者の脳に小さな電極を埋め込み、コンピューターを通じて本人の思い通りに、テレビの音量を変えたり簡単な器具を操作したりする初の臨床試験に成功した
昨年、NHKスペシャルで放映された「サイボーグ技術が人類を変える」をウキウキしながら観た鶴見だが、その手の研究が世界中で着々と進んでいるというニュースを見て、またも心が沸き立っている。
このサイトでは書かなかったけれど、その番組と前後して「脳の中の幽霊」(V.S.ラマチャドラン)という非常に興味深い本を読んだ。この本では、いわゆる「幻肢」(手足を切断された人間が、無いはずの手足を感じる症状)をはじめとした脳の活動の不具合に起因する奇妙な症状を例示し、そこから逆に、脳の仕組みについての確度の高い仮説を立てている。最先端の研究を解りやすい語り口で述べていて、知的好奇心がガツンガツンと刺激される…ここ1年間でいちばん面白かった本だ(次点は「それは『ポン』から始まった」)。
これは鶴見の印象にしか過ぎないのかもしれないけれど、世界中で、脳の活動に関する研究が、加速度を増しながら進んでいるように思える。いや、研究自体はだいぶ前からあったんだろうけど、コンピュータ技術の発展であったりfMRIの普及であったりが後押しして、ここ数年で「実践的」研究が大幅に進んだというコトだ。
これが将来的に、ビデオゲーム分野とリンクしたら。
いや絶対、リンクするだろう。して欲しい。
鶴見は、今後10年のゲーム業界の動向を密かに、思考実験的にシミュレーションしてみたりしているワケだが、中でも「脳生理学的研究」とのリンクは必須のように思えてならない(どこかにも書いたけど、人文学的研究にはかなり絶望してる)。
なぜ面白いのか? なぜハマるのか? 実体無くテキトーな言質ばかりが罷り通っていた「ビデオゲームの正体」が、こうした研究とリンクするコトによって世間に明らかになるのであれば、色々と面白そうなコトが起きるように思える。
コンピュータの処理能力の増大にのみ過度に依存し=画像面での進化しか売りが無いような状況を、果たして「これぞゲームの進化でござい」と謳っても良いのか? 既に飽和してはいないのか? 画像以外のインターフェース(コントローラや、サウンドや…そしてまだ見ぬ何か)によってゲームの進化が引き起こされる可能性は見出せないのか。もっと、「脳を喜ばせる」方法論は存在しないのか。
それを「ビデオゲーム」と呼んで良いのかはわからないけれど、そうしたモノを夢想する最近の鶴見だ。
「サイボーグ技術が人類を変える」コト
サイボーグ技術が人間を変えているコト
tsurumy at 18:45 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2006年07月09日
ナンシー関もどき作成ソフトのコト
「ナンシー“小”関 風 パッチもん版画」作成ソフト(inside out)なるモノを発見。
JPEG画像を、故ナンシー関の消しゴム版画風に加工するソフト。Photoshopのフィルターでは出来そで出来ない細かい調整っぷりがナイスだ。加工したら、後は適当なコピーを付ければ、ほら出来上がり。
雑誌の投稿欄なんかがそうなんだけど、個人が作った面白フォーマットを世の中に放流して、多数のクリエイティヴを引き出す、という仕組みはとても興味深い。アスキーアート文化なんかもそうだよね。
これが「なんちゃら2.0」ってヤツか、うむ。
tsurumy at 23:59 | リンク | トラックバック (1)
2006年07月08日
やっぱりあったよMT3.3バグのコト
7月3日付けで、Movable Type 3.3-jaのバグ&修整版リリース(の予告)がなされている。
Movable Type 3.3修正版リリースのお知らせ
- 大括弧([および])を使ったタイトルを含むエントリーを、投稿画面で編集できなくなる
- 月別や日別など日付をベースにしたアーカイブテンプレートを再構築すると、出力結果のすべてのページに同じ最新エントリが表示される
- 英文のテンプレート名を持つテンプレートが日本語に翻訳されたテンプレート名で表示される
どれどれ、と調べてみたら、確かにウチもバグの影響を受けていたコトが今更ながら判明! 右側のカレンダーや「Monthly Archives」で選択しても、最新のエントリーしか表示されないでやんの。だせえ。
まあ、リリース直前のベータラッシュからすれば、これだけのバグで済んだのなら御の字だとも云える(まだあるんだろうけどね…笑)。リリース日をズラしても良かったんだろうけれど、リリース日(=〆切)があるから、作業が進むという側面もある。まあ、致命的なバグでなければ、アップデートしてくれれば良しってコトで。
tsurumy at 18:49 | リンク | トラックバック (0)
2006年07月07日
芋吉に勝てる奴、カモーン♪
[氷水芋吉] 攻撃:95 素早さ:51 防御:89 命中:82 運:82 HP:290
[範馬勇次郎] 攻撃:15 素早さ:74 防御:12 命中:44 運:64 HP:237
氷水芋吉 vs 範馬勇次郎戦闘開始!!
[範馬勇次郎]の攻撃 MISS [氷水芋吉]は攻撃を回避した。
[氷水芋吉]の攻撃 HIT [範馬勇次郎]は200のダメージを受けた。
[範馬勇次郎]の攻撃 MISS [氷水芋吉]は攻撃を回避した。
[氷水芋吉]の攻撃 HIT [範馬勇次郎]は192のダメージを受けた。
[氷水芋吉]が[範馬勇次郎]を倒しました(ラウンド数:2)。
★★★氷水芋吉より強い奴、カモーン!
tsurumy at 01:21 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2006年06月29日
MT3.3正式リリースのコト
Movable Type3.3が正式リリースと相成った。
リリース間際のバタバタを眺めていると、まだまだ不具合が残っていて、この先rev-2が出そうな悪寒もするけれど、まあいい、インストールしてしまおう。
(実際、リリース発表から3時間後に、ファイル抜けが発覚してるし…笑)
今回から、Six Apartのサイトではなく、別のオンライン販売サイトから(もちろん無償で)ダウンロードする方法となった。しかも、以前はあった限定個人ライセンスの「1ユーザー」という縛りも無くなり、複数ユーザーで使用するコトが出来る。モブログ用に別ユーザーを立てたいトキなんか、便利だよね。
というワケで現在、FTP転送中。もしこのエントリーを最後に更新が途絶えたら、何か問題があったのだと思ってくれ(笑
【追記】
無事インストール出来た! データベースのアップグレードも完了!(データベースは、ベータと正式版とではフォーマットが異なり、正式版で初めて3.3となった)。あっさりし過ぎていて拍子抜け…でも、再構築が正常に出来るかどうかを確認せねばなるまい。それまで安心しちゃダメだよな、うん。
【追々記】
再構築も無事完了! なんだか、ダメダメだったのはベータ3だけだったっぽい。マスター前のクランチモード中に、気の迷いと焦りからトチ狂ったダメバージョンを出してしまうのは、いずこも同じというコトか(笑
tsurumy at 11:44 | リンク | トラックバック (0)
2006年06月28日
スカイウォーカーランチのコト
ニュースを見ていたら、なんだか懐かしい場所の話が出ていた。「スカイウォーカーランチ」のコトだ。
ウエンツ瑛士がこのほど(中略)ジョージ・ルーカス監督の本拠地に潜入した。本拠地とは「スター・ウォーズ」など人気シリーズを生み出した映画製作会社「ルーカスフィルム」のあるカリフォルニア州の「スカイウォーカーランチ」。所在地は秘密とされ、撮影も制限される。外からは農場にしか見えないが、限られた人間しか敷地内に立ち入りを許されない。
えーと、鶴見も10年ちょい昔、「限られた人間」(だったのか?…笑)として立ち入りを許されたコトがあったりする。所在地はカリフォルニアの…サン・ラファエルから「ルーカス・ヴァレー(Lucas Valley)」を登って行った辺りだったはず。所在地は秘密でもなんでもなかったし、もちろん連れて行かれる際に目隠しもされなかった(笑)。ちなみに聞いた話では、この「ルーカス・ヴァレー」という地名は、ジョージ・ルーカスに因んだワケではなく、元々この地名だったトコロに、ルーカスフィルムが引っ越してきたんだそうな。
※Google Mapで調べたら、ちゃんと出てきたヨ(笑)。しかも電話番号まで載ってるし。
ここはマジ凄かった。「ランチ(ranch=大牧場)」の名に相応しく、広大な敷地の中に、馬の放牧地や(馬の鼻ってたふたふしてて気持ちイイんだぜ!)、自家製ワインを作るための葡萄畑、野球場・バスケ用体育館などに混じって、ルーカスフィルムの設備が点在しているのだ。しかも、編集棟や音響制作棟、ルーカス氏の執務棟などは全て古き良きアメリカの田舎家を模して造られており…古ぼけた外観とは裏腹に、内部は最新設備が満載で、棟と棟は地中に埋められたネットワークで繋がっている。外から見る限りでは、隅から隅までホンモノの牧場にしか見えないのだ。そこまでやるかジョージ・ルーカス!
THX Soundの凄さを実感したのも、ここでだ。ごく普通の書斎にしか見えない部屋。しかしそこは、部屋が丸ごとフローティング構造で、外部の影響を受けずにTHXサウンドを最適な形で味わうコトが出来るという。しかもしかも、ソファの脇に置かれた木製パネルを操作すると、扉が電動で開いて大画面TVが登場。それまでは単なる書斎だったのに、実は…という仕掛けだ。唖然。そこまでやるかジョージ・ルーカス!
鶴見はそこで仕事として資料を漁りに行ったのだが、そこの倉庫がまた凄かった。スターウォーズやインディ・ジョーンズなどで使用された、大道具小道具マットペイント類が全てそこに保管されているのだ。「宝の山」としか形容の仕様がない。
ホンモノのスピーダーバイク。数十台並んだR2-D2達。間近で見るとかなりノッポなダース・ヴェイダー卿。数分の1スケールのXウィング。何十着もあるインディ・ジョーンズのジャンパーに、ムチ、帽子。巨大なスーパー・スターデストロイヤー「エグゼキューター」の表面は、実は様々なプラモデルを組み合わせたセミスクラッチモデルで、よく見るとタミヤの35分の1ミリタリーフィギュアまで使われていたり(おいおい)。面白かったのは、デススターの表面は10センチ角の正方形タイル群から成っていて、それを並べるとデススターの表面が出来上がるという仕組みだったコト。ビデオを撮影しながらそれを並べていったのだが、早送りしたり巻き戻ししたりすると超笑えた。
――あの写真やらビデオやらは、今もまだセガにあるのだろうか。熊谷さんに訊けば判るのかな。機密データはともかく、インディのジャンパーと帽子とムチを身に付けた鶴見の記念写真ぐらいは貰えないモノかねえ。ああ懐かしい懐かしい。
tsurumy at 23:33 | リンク | トラックバック (0)
2006年06月23日
その後の「レーティングABCのうた」のコト
この間作った「レーティングABCのうた」が、なんだかYouTubeにアップされていて、しかもそれが、"TV in Japan"という海外の「映像まとめサイト」で紹介されているらしい。しかも紹介のされ方がまた笑える:
「日本のビデオゲーム・レーティング組織CEROのスゲエCM
(Awesome Commercial for Japanese Video Game Rating Organization CERO)」
これは、日本のビデオゲーム・レーティング方式を、歌とオッパイの絵で説明しています。(中略)日本では、TVで、「Z」扱いで放送されています。
ちょwww放送なんてされてないからwww
いやもちろん、紹介している人間も見ている人間も、放送されているなんて本気では思ってないんだろうけど(コメント欄でも「2ちゃん発だろう」なんて書いてあるね)、こうして、思いつきと勢いで作ったモノが、インターネットに放流するだけで海外まで届くなんて、なんだかステキだ。
【追記】
なんだか、kotaku.comでも"Otaku-made Video"として紹介されてた。
「disturbing」だの「messed up」だの、ヒドい云われようだ…(にやり)。
tsurumy at 01:51 | リンク | トラックバック (0)
2006年06月21日
携帯機と据置機の融合のコト
感銘を受けた!
1. 端末としてのPS3は、一般に販売しない。すべて、データセンターに置き、SCEが管理する。
2. ユーザーが購入するのはハードウェアではなく、ハードウェアをリモートから利用する権利である。
3. ユーザーが3万円支払うと、データセンターにPS3が1台確保され、それをリモートからいつでも利用することができる。
(中略)
13. 「昼は仕事場からVAIO経由で使い、通勤中はPSPから使い、夜はPS2やwiiから使う」というスタイルを確立させる。
そうだよ、これだよ! これこそが今のライフスタイルとゲームを両立させる知恵じゃないか。これこそが「ユビキタス・ゲーム」じゃないか。これこそが21世紀ってもんじゃないか!
鶴見は以前、嘘六百・第45回/「新ハード」(3)で、「遍在するゲームコンテンツ」と題して、こう書いた。
ゲームコンテンツがネットワークに溶けていくのもまた、自然な流れではないだろうか。ゲーム自体はネットワーク上に遍在し、それを、家庭用の認証&PROXYゲームサーバーにキャッシュしさえすれば、後はそのコンテンツにどこからでもアクセスできる、という形態。認証されたPCや携帯電話からアクセスさせても良いだろう。ゲームセンターから付加価値込みてアクセスさせるのは必須だろう。――そしてこれこそが、私が先般来書いている「ゲーム習慣と社会生活を両立させる」新ハードの条件と合致するのではないだろうか。
これを書いた時点では、鶴見はアイデアをモヤモヤと夢想するコトしか出来なかったワケだが――こうまでクリアに書かれていると、なんだか嬉しくなってしまう。いやもう、マジで感銘受けました。
tsurumy at 05:02 | リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
2006年06月16日
ゲーム規制国家に考えたコト
W杯サッカー視聴の為、いつになくTV点けっ放し状態の鶴見宅である。なので、試合の合間に流れる海外のニュースを観る機会も自然と多くなる。まあ大抵は、音声を聞いてるだけなんだけど。
この間、日本-オーストラリア戦の日に聞いたタイのニュースによれば、タイではオンラインゲーム中毒になる青少年があまりに多い為、昼間・学校の授業中には、インターネットカフェでのオンラインゲームを禁止にするのだそうな。まあ学校サボってゲームしてるんじゃ弁解の余地はないわな。
ところが、だ。それが学校(あるいは地方自治体)とインターネットカフェとの協議によってそうなるのならば話は解るが、政府がそうしてしまうというのだから驚きだ。国策としてゲーム規制。さすがタイ、日本などでは出来ないコトを平然とやってのける。――いや別にシビレも憧れもしないんだけど。
そういえば、タイのゲーム事情についてのニュースって滅多にないけれど、たまーに思い出したように入ってくるのは決まって、オンラインゲーム禁止についてのニュースばかりだ。ウロ覚えだけど確か何年か前にも、夜間のオンラインゲームサーバーへの接続を規制した、というニュースが入ってきたコトがあったハズだ。当時、流行っていたのはラグナロク・オンラインだったと思ったが、いまだに彼の地ではRO流行りなんだろうか。まあ、何らかのオンラインゲームが流行っているコトには違いあるまい。どうせ、どのオンラインゲームも同じようなもんだし(偏見に基づく暴論)。
夜間のゲーム中毒によって翌日昼間の生産性(即ち今の国力)が低下し、昼間のゲーム中毒によって青少年の学力(即ち次代の国力)が低下する――なんだか阿片戦争でも起きそうな状況じゃないか。とすると「ゲーム=阿片」? うーん、ある意味肯定出来るが、ある意味否定したくもある。
古典的な娯楽観で云えば「あらゆる娯楽はシミュレーションである」(今風に云うなら「ヴァーチャル」か)。ゲームなぞはその最たるモノで、学習のシミュレーションでありコミュニケーションのシミュレーションであり生活のシミュレーションである。成果は積み重ならず、ただ脳味噌に機能快をもたらすのみ。この辺り、麻薬によって生み出される脳内物質の快感と、現象的には変わりはないワケだが、じゃあ阿片と娯楽との違いは何かと云えば、実生活と両立出来得るか否か、だ。逆に云えば、ゲームを社会生活と両立出来ないのならば、それは麻薬と等価だ。
実はこの辺り、ゲーム業界的にはなんとか曖昧にしておきたい部分だけれど、鶴見は敢えて書いちゃう。なんとなれば、不正確な認識は無闇な規制を引き起こしかねないからだ。例えば、鶴見はあくまで「条件付きで」麻薬と等価と極論しているだけだが、世間に蔓延る「ゲーム害悪論」は、その条件を無視して「ゲームは麻薬だ」と断言している(も同然)。あまつさえ、偽の条件を捏造して断言する不逞の輩までいる。これじゃまるで、不正確な認識つうか無知に乗じた魔女狩りだ。コレハ魔法ジャナクテ科学ナンデスカラ、科学ノ目デ現象ヲ見マショウヨ、モリアキオサン?
社会生活との両立なのだから、もちろん個人差がある。世代間の差もあれば性差もあるし、性格による差だってある。個人差が大きいモノを一律に規制するのは間違いだろう(一律に規制したがる人は日本にもいるけれど)。ただし、両立の為の方法論においては社会的なコンセンサスがとれているべきだし、その社会的なコンセンサス成立の為に部分的な規制が行われるのはしょうがない。学校に持ってきちゃいけない、とかね。ま当然だわな。
タイ(や中国、韓国)などの国では、ビデオゲームと社会の関わりは歴史が浅いので、諸々の社会的コンセンサスが十分醸成されていない。なので上記の理由により、国による規制もしょうがない面もある。ゲームに初心(うぶ)だから、猿のようにヤリまくってるって感じやね。だが日本は、少なくともインベーダーブームと風営法改正と、ファミコンブームとドラクエ強盗とを経て、なんとなくコンセンサスを得られそうな下地は出来ているように見える。後は、表立った議論によって、成立・浸透させてゆくフェイズにあると思うのだが…なんだか最近、イマイチ足踏みな印象を鶴見は受けているんだが、アナタどう思いますか?
――なんてコトを、ニュースを聞きながらつらつらと考える鶴見である。さて明日から忙しくなるぞー!(サッカーは観るけど)
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2006年06月08日
ゲーマガを訪問したコト
いやすっかり忘れてた。先週、ドリマガ改め「ゲーマガ」の編集部に行ってきたのでした。んでもって、写真まで掲載されちゃっていたり。
仕事で行ったワケじゃなく、うめちゃん(編集長ね)と単に赤坂見附でメシを食っただけ。帰りにお土産としてゲーマガ最新号を貰ってきたんだが、いや勉強になりますなあ、いろいろと。
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2006年06月04日
MT3.3ベータテスト開始のコト
膨大なスパムに腹を立てたコトによって一念発起し、Movable Typeを3.3β1にまでアップグレードさせてしまった。前のエントリーでは、MT3.3の正式版まで待つようなコトも書いたけれど、試しにインストールしてみたら、新バージョンのユーザーインターフェースがなかなか快適そうなので、エイヤっとばかりに採用してしまったのだ(これでエントリーを書く量が増えるかしらん?)。
左サイドバーのバージョン表示に注目してほしい。現在もベータ版にて運用中。もちろんバックアップは取ってあるから、いつ問題が起きても安心♪(ただし、このエントリーは消えちゃうかも…笑)
ちなみに、MT3.17→MT3.2に手こずったのは、データベースがBerkeleyDBだった為。データベースをMySQLに移行したら、あっという間にアップグレード出来てしまった。だからMT3.3βを(調子に乗って)入れようと決めたんだけどね。
さてMT3.3だが、新機能の中では「タグ(キーワード)」に注目している。っつーか、他の既存のブログシステムでは、昔っから採用されてるよねコレ? カテゴリーとして独立させる程ではないけれど分類したい場合とか、カテゴリーにまたがって分類したい場合とか、いろいろ使えそうだ。過去のエントリーに遡って、タグ付けしてみようかね。…あ、その前に、テンプレートもタグを表示させるように修正かけなきゃ…。
最近、インターネット・エクスプローラも7ベータに移行させてるし…なんつーか、冒険したいお年頃なのかも。
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2006年05月18日
ハリー・ポッター最新巻・読了のコト
最新第6巻「ハリー・ポッターと謎のプリンス」、昨日の午後に買ってきた。
まずは第5巻の後半を読んで、記憶をリフレッシュ後、
蕎麦屋で読み
風呂入って読み
コタツで読み
浜田山のファミレスで読み
ベッドで読み
ソファで読み
椅子に座って読み
今、読了した。
(以降、ネタバレ有り)
…
…
…
…
…
…
…
…
やっぱり死んだ。
終盤で、ダンブルドア校長が死んだ。
そりゃね、ハリーに、ダンブルドア校長という超強力な庇護者が付いていたままでは、たとえヴォルデモートを斃したとしても(いや、斃すんだろうけど)、ハリーは「ヒーロー」足り得ない。だってダンブルドアは、あくまで「オールド・ワイズ・マン」だもんね。なので、迫り来る最終決戦の直前に舞台から消えたというワケだ。これは全く想定内。んでもって次巻では、ハリーは校長という大きな力に頼るコトなく見事にヴォルデモートを倒して「独り立ち」…と同時に魔法学校を「卒業」して、チャンチャン。これでしょやっぱ。
でも、実は死んでないよね。
第4~6巻が徐々に徐々に暗くなっていったんで、次の最終巻では超カタルシスを与える超大団円を迎えるコトは間違いない。なので、ダンブルドア校長は死んでなかったとするのが正しいと思う。つうか、校長に「不死鳥」を飼わせていたトコなんか、それっぽくね? 次巻、ヴォルデモートを倒す直前ぐらいに、「意志」を持った姿で(力を失った姿で)甦るはず。ただし上に書いたように、直接的な「力」で関与するコトはないだろう。まあ、ハリーの背中を押すキッカケぐらいならアリ。あるいは、学校を放っぽらかして「分霊箱」を探すだろうハリーに、最後の最後で卒業を認めてくれる――その為だけに甦るのでも可。
(06/06/03追記:ひょっとしたら死んだのかも…とも思い直しはじめている。今作で「ほとんど首無しニック」がなぜ現世に留まっていられるかについての記述があるが、これが伏線で、ダンブルドアも同様の留まり方を選んで、次作ではゴーストとしてハリーに助言を与える、なんてのもあるかなあ、と)
よって、ヤツは裏切っていない。
セブルス・スネイプが、ダンブルドアに禁呪「アバダ ケダブラ」を撃った辺り、かなり含みのある書き方になっている(これでダンブルドアが本当に殺されたんだとしたら、作者は相当な根性曲がりだ)。やはり、スネイプはダンブルドアと通じていると見た方が、物語として自然だろう。「ダンブルドアは間違えない」だし。つうかスネイプ、ハリーの命そのものは、何度も守ってるし。
ただ、スネイプがダンブルドアに対して、ハリーの両親殺害の手引きした過去を涙ながらに懺悔したコトを以て「改心した」とするだけでは、プロットを回収しきれていない。ダンブルドア校長の唱える「愛は闇の力に勝る」を尊重するならば、スネイプが「愛」によって改心していたというエピソードが、次巻では盛り込まれて然るべきだ。それによって、ダンブルドア校長が、スネイプに全幅の信頼をおくに至ったという「何か」だ。物語中でもダンブルドア以外は知らないコトになっているから、現時点で記されている、若かりし頃のスネイプとハリーの母親の繋がりのコトではなかろう(それだと弱すぎるし)。なんにせよ次巻では、ダンブルドアとスネイプが口論をしていたくだりやら、ダンブルドアの最後のコトバ「セブルス…頼む…」が命乞いのフェイクで、別の意味を持っていたコトを、スネイプの独白(or 甦ったダンブルドアの謎解き)で明らかにしてくれるコトだろう。
つうか、セブルス・スネイプ=「謎のプリンス」と副題になっているぐらいだから、彼が単なる裏切り者ってだけじゃあ、誰も納得せんでしょう。
そして、謎の名前「R・A・B」。
どう考えてもブラック家の方でしょ。シリウスの弟、元死喰い人のレギュラス(レグルス)・ブラックか。その事実を知ったハリーが、またシリウスを思い出して泣くって寸法だ。違うかな。
tsurumy at 06:55 | リンク | コメント (3) | トラックバック (1)
2006年03月23日
GDCA:「ワンダと巨像」5冠のコト
今年のGame Developers Choice Awardでは、「ワンダと巨像」がなんと5部門を制覇して「今年のベストゲーム」に選ばれたんだそうな。
上田君、海道、ならびにICOチームの皆んな、おめでとう!
「Choice Award」については、以前の嘘六百でもコトあるごとに触れているが、一口に云えば「世界中のゲーム開発者が選ぶゲーム賞」だ。
鶴見の考えによれば、制作者が拠り所とすべき「評価」は2つしかない。ひとつは実ユーザーによる評価で、もうひとつは、同じくゲーム制作に携わる者による評価だ。それ以外の…ユーザーの振りをしたクソ野郎が、パパとママの愛情が足りなかった恨みをネットで吐き散らしているようなゲーム評は、全てクソだと云って間違いなかろう。実際にワンダも、明らかに遊んでいないと思われる「アンチ」によって扱き下ろされているのを一度ならず見たコトがある。鶴見はワンダが好きなので、そういうクソ意見を見る度に心を痛めていたモノだが…。
…だが、今回のChoice Awardの結果をみて、なんと云うか…とても勇気づけられる想いがした。本当に、我がコトのように嬉しい。ええい、もう1回書いちゃえ。
ICOチームの皆んな、本当におめでとう!
ちなみに、今年の「生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)」は、Richard "Lord British" Garriott氏に贈られた。これには、堀井雄二氏も賛成してくれるに違いあるまい。
【追記】
「ワンダ」プロデューサーの海道については、以前の嘘六百で書いたコトがある。プライベートでも、最も信頼できる友人のうちの一人だ(居眠りしている時でなければ!)。
tsurumy at 23:05 | リンク | トラックバック (0)
2006年03月22日
これが国益というモノか、と考えたコト
選抜された兵士たちは空軍に関連したシミュレーションプログラムの開発時にテスターとして参加し、シミュレーション開発を支援する任務を行うことになる。
なんつーか、韓国空軍、グッジョブだ。
徴兵制のある韓国。どうせ就かなければならない兵役ならば、自分のスキルを活かして、青木雄二が云うところの「労働強度の低い」兵役に就いた方が得策だもんね。こりゃあ募集が殺到するでしょう。もちろん国としてもメリットが大きいコトは云うまでもない。なんともナイスな施策だ。
ひるがえって日本をかえりみれば…ニートもパチプーもエロゲオタも、なんだか全然「使えねえ」っぽいなあ、おい(笑)。国とは、国民の活動を国民の幸福(≒国益)に変換する装置なのだから、日本国におかれましても、ボタ山のごとき無為徒食の輩を国益に貢献させるべく、グッジョブな施策を発明してほしい所存にて御座候。
tsurumy at 12:25 | リンク | トラックバック (0)
2006年03月15日
「ファミスタ指」正式病名のコト
健康な成年男子なら、ファミスタで親指を痛めた経験の1回や2回は、必ずあるものだ。誰だって経験するコトだから、恥ずかしがらなくてもいい。むしろオトナへの第一歩を踏み出したのだと、誇らしく思ってもいいぐらいだ。ほれ母さんや、お祝いだお祝いだ、赤飯を炊いてくれ。
遙か昔、ファミスタのやりすぎで親指が腫れ上がった経験を持つ鶴見ではあるが、最近、「グラディウス・ポータブル」の「グラディウスII」のせいで、またぞろ親指が腫れ上がってしまった。んで、色々と調べてみたトコロ、これは「反復運動過多損傷(RSI)」というモノだと今更ながら知ったのであった。
「携帯機器での入力」で反復運動過多損傷(RSI)が急増(WIRED NEWS)
海外では、携帯端末のBlackBerryに因んで、「ブラックベリー指」などとも云うらしい。日本だとさしずめ「ケータイ指」「メール指」ってトコか。間違っても「ファミスタ指」とは云わんだろう。昔は云ったのに(云ってません)。
というワケで、「グラディウスII」をやっとクリアした。アナログスティックで操作出来るのを知っていれば、ファミスタ指…もとい、「RSI」なんぞを再発させるコトはなかったのに!
tsurumy at 21:05 | リンク | トラックバック (0)
外部ブログを設定してもmixi日記を書けますよツール2.0のコト
先月から今月にかけて更新が途絶えていたが、理由は単純、mixiにばかり日記を書いていたからだ。
mixiのユーザーなら、「日記をmixi内で書く」か「外部ブログを日記とする」かを選択して設定出来るコトはご存知だろう。鶴見も、ここ「嘘六百」をmixi上の日記として設定していた(今もしている)。mixiは、このブログのRDFファイルを参照して、日記の更新をmixi内ユーザーに伝えるコトになる。
だが、ふとしたキッカケで、外部ブログを日記としながらも、mixi内の日記を書くコトも出来るのだと気付いたのだ(まあ、色々と制限はあるけれど)。んでもって識者の方から、外部ブログを設定してもmixi日記を書けますよツール2.0(Holy Grail)を紹介された。以来、mixiで日記を書きまくり、こちらが疎かになってしまったという次第。
以前は、「mixiの日記なんか書くもんか」と思っていた。
鶴見が運営している「嘘六百」と「オープンカー軍団」は、レンタルサーバーとはいえ、まがりなりにも鶴見のコントロール下にある。かたやmixiは、他人の運営するサーバーで、他人のコントロール下にある。データのバックアップだって不便だろうし、極論すれば、ある日トツゼン「全部消えました」とやられても、文句を云える筋合いではない(たぶん)。
日記だって、個人の著作物だ。せめて、自分で管理するのが筋ではないか。出来る限り残りやすい形で、将来に向けて残す…正確な記録の残りにくいゲーム業界で、個人の日記が、後のゲーム史家の役に立たないとは誰が云えよう!(これは、鶴見がドリマガ版・嘘六百を書いた動機である)。
――ところが、mixiで日記を書いて(そしてコメントをもらって)初めてわかったんだな。これは、日記の形をとってはいるけれど、その実、私的な掲示板なんだってコトが。鶴見が大上段に振りかぶって世界に発信している(笑)「嘘六百」にはコメントはしたくないけれど、mixiの日記にだったらコメントする、という方々のなんと多いコトか(特に、元セガの人妻女子系に)。
個人スレッドの集積型会員制掲示板、mixi。掲示板ならば、書かない道理はない。いやむしろ、積極的に書き捨てる(笑)。管理なんぞ不必要。残っていためっけもの。最近、またぞろ「萌え&エロ絵」の修行を復活させているのだが、殴り描きの萌え絵モドキにコメントを貰うのには、書き捨て型掲示板はうってつけだ(笑
tsurumy at 00:01 | リンク | トラックバック (1)
2006年03月13日
リアル・着ぐるみ馬ロボのコト
これ絶対、中に人が入ってるから。
Robotic Mule (Boston Dynamics)
「中の人などいない!」のに、蹴られても倒れない。岩場でも泥地で、エッサホイサと進んじゃう。四足歩行ロボ、すげえ。
tsurumy at 20:19 | リンク | トラックバック (1)
2006年02月23日
リアル・トランスフォーマーのコト
電子立国・日本万歳。
http://www.youtube.com/watch?v=dut6jxCiakg&search=transformer%20robot
http://robot-fan.net/spot/spot067.html(Robot-Fan.net)
姫路ソフトワークスのHSWR-07というロボト。久し振りに燃えたよ。すげえ。
tsurumy at 10:30 | リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
2006年02月06日
第40回スーパーボウルのコト
ピッツバーグ・スティーラーズがスーパーボウルを制した。
負けたシーホークスの本拠地・シアトルに在住している知己・友人どもは、さぞかし悔しがっているコトだろう(シアトルにはゲーム会社が多いのだ)。というか、西海岸沿いの人間(=鶴見の知り合いほぼ全て)は、どちらかといえばシーホークスを応援していたに決まっている。こりゃしばらくは、スーパーボウルの話題は出せないやね、わはは。
応援するチームが優勝したのは、なんと鶴見がNFLを観戦し始めてから初めてのコトだ。ヒイキのチームが競り負ける姿を、もう15年にもわたって何度も何度何度も見続けてきたので、今回もテレビで観戦しながらハラハラしっぱなしだった。スティーラーズを応援する際には、黄色い「テリブル・タオル」をグルグル振り回すのがオヤクソクなのだが、鶴見は、スティーラーズのロゴが入った黄色い巨大な「ポンチョ」を振り回して、テレビの前でエキサイト。ちなみにこれは、昔ウェスト・ヴァージニアに留学し、ピッツバーグ近辺で遊んでいた末弟が買ってくれたモノ。
応援チームが必ず負ける…これは、以前にも書いたけれど15年前にビルズがNYジャイアンツに負けて以来、拭いがたく染みついたトラウマだ。ビルズはそれ以降4年連続スーパーボウルで負け、10年前にはスティーラーズもカウボーイズに負けた。しかも、それぞれ、勝利を確信していた最後の最後での負けばかり!(なのでそれ以来、鶴見はカウボーイズのエミット・スミスばりの小柄で上手いランニングバックが嫌いだ。アイシールド21も、漫画は好きだけれど、選手としてはあまり好きではない…笑)。
アメフトは、時間とフィールドポジションをコントロールしつつ、モメンタム(「勢い」「機運」)を引き寄せ合う競技だ。どれほど勝っていようとも、一発のビッグプレイ(例えばインターセプトとか)でモメンタムを手放してしまうと、あっという間に逆転されてしまいかねない。第2クォーター以降リードし続けていたスティーラーズではあったけれど、攻撃は依然として上手く機能しているとは言い難い。んだもんで、シーホークスは要所要所で、スティーラーズが「試合をキメてしまう」のを許さない。タッチダウン・パスを目指したパスをインターセプトされてしまい、76ヤードも走られたトキは本当に肝が冷えた。
だけれど、スティーラーズは本当にモチベーションが高かった。何度もピンチを迎えながらも、モメンタムを手放さなかった。シーホークスにしてみれば、本来成功していなければおかしいプレイを何度も失敗して、まあいってみれば「自滅」したのだが、これも偏に、モメンタムを引き寄せられなかった為だと思う。
モメンタムは、この試合だけの話じゃない。スティーラーズは、そもそもシーズン後半から凄かった。中盤まさかの3連敗はあったものの、それ以後は連勝に次ぐ連勝で、プレイオフは最下位(第6シード)からの不利なスタートをものともせずに、優勝候補を蹴散らしつつここまで来たのだ。チームは一丸となって、昨シーズンで引退するはずだった名ランニングバックのジェローム・ベティスに、最後の花道を飾らせようと頑張ったという。
ベティスといえば、新人の頃は確かラムズに居たと思うのだけれど、「こんなデカい身体でランニングバックかよ」と、当時のナンバーワン・ランニングバックであるエミット・スミス(小柄)と引き比べて、びっくりした覚えがある。スイスイと肉壁の間をすり抜けるのではなく、ドスドスドスと敵のディフェンスラインを蹴散らし、倒れずに進む大型車両(あだ名は「バス」)。そのくせ、足下に倒れた選手を避けるのに、まるでタップを踏むように軽やかに足を動かしやがる。すげえヤツ。
10年前、エミット・スミス&トロイ・エイクマン(クォーターバック)にいいようにヤラレたその翌年に、ベティスはスティーラーズに移籍した。上述のように、小柄なランニングバックを嫌いになっていた鶴見だったので、大いに歓迎したものだ。
かくして。
スティーラーズは最後の最後までモメンタムを手放さず、ベン・ロスリスバーガーがクォーターバックのくせしてタッチダウン・ランを決めたり(スティーヴ・ヤングを思い出した)、素晴らしいスペシャルプレイでのタッチダウンパスを決めるなどして、ゲームを「キメた」。
スティーラーズは優勝した。吠える闘将ビル・カウアーは奥さん&3人の娘と笑いあった。ベティスは、故郷デトロイトで開催されたスーパーボウルで花道を飾った。――そして、鶴見の15年にもわたるトラウマも解消された(たぶん)。実を云えば、ほぼゲームも決まり、ビル・カウアーがヘッドセットを外して笑顔を見せた後でも、まだ「逆転されるんじゃないか?」とビクビクしながら観ていたんだけど、そんな負け犬根性も、綺麗サッパリ消し去ってくれた。
今夜は、インドを放浪中の末弟に「スティーラーズ勝ったよ」とメールを打ったら、早々と夜の街へ繰り出すコトにしよう。
(ちなみに、「タッチダウン! スティーラーズ!!」辺りを読むと、鶴見がなんでココまで肩入れするのか判ると思う。燃えるヨ)
tsurumy at 12:07 | リンク | コメント (2) | トラックバック (1)
2006年01月23日
雪の幕張WHFのコト
21日の土曜日、起きたら東京は雪だった。
これから幕張のワールドホビーフェア(WHF)に行かねばならんのに、よりにもよってなんで今日降るかね!と悪態を吐きつつも、その実ウキウキしている鶴見であった。そう、年末に買ったスタッドレスタイヤを履きっぱなしなのだ。
「いやっほう!」と叫びつつクルマを出し、人気のないトコロでラフなアクセル操作をしてみると(←ダメです)、滑るコト滑るコト! 急アクセルで尻を振り、急ブレーキを踏めばもちろんABS介入(←危険です)。んでもって調子に乗って、方南町の交差点でもドリフトをかましつつ右折(←いけません)。環7に入って高速に乗って、一路幕張へ。もちろんここからは安全第一、急ハンドル急ブレーキは無しの方向で。
さすがに動員規模のデカいWHFだけあって、こんなに吹雪いているのに客は多い。とはいえ、例年よりは少なめか。朝イチにスーパーステージ(メインステージ)でラチェット君のショーがあったのだが、スタート時点では残念なコトに客席はまばら。「ガラクチック★エクササイズ」の曲が流れてダンスが始まったら、客がどんどん増えていったからいいようなものの、一時は気を揉んだよ。あー、曲を作っといて良かった。
そんなこんなで幕張WHFをひと通り視察した後、お次はなんと、栃木県のツインリンクもてぎに向かう鶴見であった…(→続きはこちら)。
tsurumy at 23:54 | リンク | トラックバック (1)
2006年01月16日
ガラクチック★エクササイズのコト
昨日の日曜日から、小学館主催のワールドホビーフェア(WHF)が大阪ドームで開幕した。小学生&ファミリー層の動員においては、日本最大のイベント。もちろん鶴見も、大阪に引き続き、幕張・名古屋・福岡の全会場を巡業する予定だ。
んでもって今年は、ラチェット&クランクのステージイベント用にダンス曲なんぞを作ってみた。題して「キャプテン・クォークのガラクチック★エクササイズ」(→試聴はこちら)。
思い起こせば9年前、「クラッシュ・バンディクー」というゲームでワールドホビーフェアに初参加したトキ、鶴見が当時所属していたSCEは、知名度なんて無きに等しく、「バンディクー? 何それ?」状態だった。だが、ステージでの着ぐるみダンスショーによって、徐々に、徐々に、認知されてゆき、最盛期には、WHFで最も活況を呈するブースイベントの内の一つになっていた様に思う。
あれからずいぶん時は流れた。5年前、クラッシュ君とは袂を分かつコトになったけれど、SCEブースの「着ぐるみダンスショー」の伝統はサルゲッチュ(ピポサル)に受け継がれ、相変わらずの活況…
…は良いのだが、ラチェットにはダンス曲が無く、去年も一昨年も一昨昨年も、ラチェットがメインのステージなのにもかかわらず、踊るダンスはサルゲッチュの曲だった。
これは遺憾
と一念発起して作った曲が、前述の「ガラクチック★エクササイズ」なのだ。
曲は、「ラチェット&クランク4th」内で使われている「変身テーマ(ジングル)」をベースに、旧知の佐宗綾子@スーパースィープに編曲(展開)してもらった。イメージとしては、「Mr. ROBOT」(STYX)的な古くさいテクノポップに、スタートレック的スターブレード的なスペーシーさを盛り込んだという感じか。あ、そうそう、鶴見は「語り」が大好きなので(古くはキャプテン・フューチャーとか、最近ではワンピースとか)、キャプテン・クォークの胡散臭さをフリカケつつ、語らせてみた。いやあ、詞を書くのって楽しいわー。
大阪ドームでの「初」ステージは、どうにか楽しげに終えられたように思う。そして来週は東京。土曜日には「スーパーステージ」という大きなステージも控えている。上手く行けばいいんだけど。
つうか、これだけ着ぐるみによるダンスショーが子供に対してキャッチーなのが明白なのに、なんで他のメーカーはやらないんだろ。不思議(いや、そこかしこでやられても困るんだが…汗)。
tsurumy at 23:28 | リンク | トラックバック (0)
2005年12月26日
たけくまメモOFF速報のコト
というワケで、たけくまメモのひみつOFF会に到着した。どこかのショボい民家でやるのかと想像していたら…
なんと高層マンションの地上32階!
50人は余裕で入れる億ション!
一面の夜景。東京タワーも富士山も見える!
家主は江川達也に似たIT長者!(推定)
いやいや、竹熊氏の人脈には驚かされましたよ。
現時点で、集まった人間のメガネ率は5割超。まだ会は始まっていないので、取り急ぎこんなトコロで。
tsurumy at 18:48 | リンク | トラックバック (3)
2005年12月14日
はらたいらジェネレータのコト
面白いモノ見つけちゃった。
はらたいらさんに好き勝手な回答をさせる画像ジェネレータだ。ナイスアイデア。
他にも、クリステル姉さんに好き勝手なニュースを報道させる「滝川クリステルジェネレータ」なんてのもある。面白過ぎ。
tsurumy at 02:40 | リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
気になる日付のコト
XBOX360が発売になったらしい。前にも書いたが、鶴見にとってはどこかの国のゲームマシンにしか過ぎないので、購入する気もウォッチする気もないのだけれど、ひとつだけ気になってしょうがないコトがある。
『DEAD OR ALIVE4』のCM中、発売日表記が12月17日のままなのだ。これを書いている最中にも、テレビで2回流れたのを確認したので間違いない。確か、2度目の延期で12月29日になったのではなかったのかいな?
一説では、XBOX360のラウンチにあたって、アサツー扱いだけで30億程かけているという。ローリングストーンズのプロモーションとか電源マークの普及活動にしかならない広告をタレ流すコトの是非はともかく(つうか知ったこっちゃないのだが)、巨額をかけているのなら、局入れ映像の差し替えぐらい屁でもないはずだ。それを訂正していないというのは…故意にやってやがるなこりゃ。まったく販売店とユーザーに対して不誠実なプロモーションだ。
いや、なんで鶴見がそんなに気にするのかというと…
12月17日って、鶴見の誕生日なのですよアハハ。
自分の誕生日に関わる数字には、どうしても目を惹かれちゃうよね。そんだけ。tsurumy at 00:15 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年12月12日
今更「きょうの猫村さん」のコト
先週、歯医者帰りに中野坂上の文教堂で、話題の「きょうの猫村さん」をやっとこさ手に入れたよ。るるる~ん♪(知らない方はこちらをチェック→お試し版)。
いやもうムチャムチャ面白いねコレ。しかもなにげに絵が上手い(美味い)…と思ったら、作者の「ほしよりこ氏」は、アーティストの喜多順子氏なのか。毎日1コマ更新のスタイルとか、なんだかアーティスティックだと思った。
今度、ネコムライスでも作って食べてみるか。
tsurumy at 13:28 | リンク | コメント (2) | トラックバック (1)
やさしい株式講座のコト
先週木曜日に、みずほ証券によるジェイコム株大量売り誤発注事件ってのがあって、2ちゃんねるの市況1板あたりでは祭りになってたワケですよ。
降って湧いた儲け話キタ―――――(゚∀゚)―――――!!って感じで。あっという間に24スレ(12/12朝現在)一気に消費!みたいな。いやもちろん2ちゃんだけじゃなく、東証マザーズとその周辺全体が祭り状態だったんだけど。
ところが昨日になって一転、東証(東京証券取引所)がシステム不備の責任を認めちゃったもんだから、祭りの内容もイケイケからグダグダになって来ちゃった。
云うまでもなく、マネーゲームたる株式市場においては、誰かの損は誰かの得。みずほ証券のミスによる巨額の損失ってのが、そのまま投資家の利益になると思われていたからこその祭り…だったのに、胴元の東証が「俺にも責任がある。煮るなり焼くなり好きにしやがれい!」と来やがったワケだ。もちろん、胴元を煮たり焼いたり出来る投資家なぞ居るはずもない(いや、もしかしたら外資ファンドが訴訟するかも?)。金融庁の仲介の下、東証が汚れ役を引き受けて、みずほの損失を抑えたってトコなんだろう。今回引責辞任する(と見られている)東証の社長あたりに数億(+モロモロの余録)を掴ませて被ってもらう方が、みずほFGが数百億~数千億規模で損するよりは安いもんね。
だいたいだ、「システム不備」って言い種が、ちゃんちゃらおかしい。あたかも、航空機事故とかと同列の「本来有り得ないコトが起きてしまった」というイメージで誤魔化したいのだろうが、その実、東証と大手証券がグルになって投資家を殺すためのシステムが、図らずもバレてしまった…という方が正しいように思える。大手証券には、株式市場では許されていないハズの操作が可能で、東証のシステムもそれを許していたのだ。今回も、そうした株価操作まがいの入力が常態化していたがための事故…そんな匂いがする。いやむしろ事故じゃなくて事件と呼んだ方が相応しいか。
それにしても、8日の寄りつき(朝イチ)あたりで事件が起き、しばらくは誤発注の本尊が判明しなかったのにもかかわらず、1時間もしない内(10時20分頃)にみずほ株の大口売りがあったのは、どう控え目に見てもインサイダーだろ(もちろん、みずほ株は判明後に暴落)。そして週末に東証の会見があって、今日のみずほは暴騰。この乱高下で市場から大量の資金が抜かれている。もちろん、みずほ又は東証の損失を補填する為に使われるのだろう。
あのー、このシナリオ書いたの誰ですか?
楽天やらライブドアやら、IT企業の皮を被った投資家がニュースを賑わせ、あるいはヒルズ族とやらのセレブな生活がワイドショーを賑わせている。聞けば株価も上昇トレンドだというし、本屋には株式入門書の類が溢れている。じゃあいっちょ株でも始めて儲けてみようか、とか思っている方々も多いだろう。ボーナスも出たし。
――これってバブルの頃と似てなくね?
やさしい株式講座その1~個人投資家のミスによる損失は自己責任。大口証券会社のミスによる損失は官民挙げて(非合法な手段すら使って)庇う。こんな株式市場、怖くて参入出来やしない。実業に励もう。
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2005年12月08日
コスプレ王決定戦のコト
みずほ証券についてのニュースをチェックしなきゃ!ってコトで、「ワールドビジネスサテライト」を見忘れないようにとTV東京を流しっぱにしていたら、TVチャンピオン「コスプレ王決定戦」なんてのをやってたんで、ついつい観入っちゃったよ。
んで、決勝戦を観てて、「さえないコ(牛乳瓶メガネとか)がコスプレで変身!」ってのは、年齢に関係なく、ある種普遍的な女のコの夢なんだなあ、と実感した。女児玩具の「魔法少女変身セット」ってヤツと同んなじだ。もっと云えば、メイクもエステもブランド好きもキティラーも同んなじ。創作物のキャラになりきるコスプレと、女性誌で着飾ったモデルの服装に惹かれるのも同んなじ。
コスプレって基本的に女のコの文化だよね。可愛い衣装でドレスアップなワケだから。なんで、野郎がコスするのは(レイヤー姉ちゃんとお近づきになりたいが為なのかもしれないけど)、外野から見てるとテラミグルシス
――と、ドク六百さんが云ってました。
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2005年12月07日
ポケダンのコト
「ポケモン不思議のダンジョン 赤の救助隊」を遊んでいる。仕事の合間とか移動中にちょこちょこやっていて、今日やっとエンディングにたどり着いた。
素晴らしいソフトだよコレは!
涙腺の弱い鶴見なんで、エンディングでは涙ぐんでしまったよ。何にも奇をてらっていない、シンプルなプロット&直球ど真ん中のストーリーなんだけど、相棒(鶴見の場合はヒトカゲ。主人公はゼニガメ)のイノセンスっぷりに、すっかりやられてしまった。これはアレだ。そうだ「萌え」だ。鶴見はヒトカゲに萌えてしまったのだ(うきゃー)。
途中で気付いたのだが、台詞回しが実に巧みだ。しかもポケダンでは、その「巧み」を表だっては感じさせないトコロが更に巧妙だ。舞台裏が透けて見えない。同時代性にオモネっていない。クサくない。ドラクエと比べれば説明しやすいのだが、ここ何作かのドラクエは、以前あったような台詞回しの巧みさがスッポリ抜け落ちてしまい、「ドラクエっぽい」キャラクターを「ドラクエっぽく」喋らせているようにしか見えなかったりする(キャラクターが「喋っている」のではない)。云ってしまえば、セルフカヴァーか劣化コピー。なので冒険譚としては致命的なほど舞台裏が透けて見えてしまい、興醒めで泣けない。だがポケダンは、飛び道具的な台詞(「ぱふぱふ」とか「しんでしまうとは なにごとか」とかね)こそ無いものの、ドラクエ2のように、シンプルに力強く、「仲間との冒険」を遊ばせてくれる。結果として、泣ける。いやいや、こういうシナリオってなかなか書けないものですよ、ホント。
んでもって2周目からはいよいよ、人類史上最強のリプレイバリューを持つ「不思議のダンジョン」が本番だ。長い間「トルネコ2」を出張のお伴にしていた鶴見は、期待していた「トルネコ3」がダメダメだったので(すぐ売った)、「もじぴったん」あたりに浮気をしていたのだが、ポケダンならイケる。超イケる。11時間の帰国便だって怖くない。
その上、「友達救助」だ。パスワード交換で、友達あるいは見知らぬ誰かに救助を要請できるフィーチャーが、なんとも素晴らしい(これって確か「アスカ見参」が初出だっけか)。実は鶴見も、冒険の途中でやられてしまったので2ちゃんで救助要請をしたのだが、僅か16分で(!)救出された。すげえ。WiFi対応の「おいでよ どうぶつの森」の陰に隠れてしまった感があるけれど、ネットワークによる非同期型の協力プレイとしては非常に洗練されているように思う。
1周目のエンディングを見ていたら、第21みくに丸あたりで見知った名前が何人もクレジットされていた。良い仕事してやがんな。鶴見も精進せねば。
tsurumy at 05:00 | リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
2005年11月18日
邦題のコト
鶴見のツボにストライク。笑った。
洋ゲーは木曜洋画劇場テイストの邦題にせよ(NGM+その他の欲望)
特に、ここでDAKARA吹いちゃって、ノートPCのディスプレイが台無し。
『The Getaway: Black Monday』→『新・ロンドン暗黒街24時 殺戮の月曜日』
(おいおい…笑)
これに比べたら、ラチェットの邦題サブタイトル
『Going Commando』→『ガガガ銀河のコマンドーっす』
『Up Your Arsenal』→『突撃!ガラクチック★レンジャーズ』
『Deadlocked』→『ギリギリ銀河のギガバトル』
なんて、フツーだよねえ(え、変わんないって?)。
ちなみに、英語のスラング「Going Commando」の意味は「ノーパンで行こう」だし、「Up Your Arsenal」は「ち●こを勃てろ」だ。この、いかにもハイティーンのツボにハマりそうな「下品さ」も含めたダブルミーニングは、ちょっと日本語では再現不可能だと思う(特に「全年齢」では)。その辺りの事情を知らない方には、よく「『ゴーイング・コマンドー』でも良かったんじゃないの?」などと訊かれたりするが、そういうコトなんですよ。んでもって逆に、4作目でラチェットが変身する時に
「ゴーイング・コ~~マンドー!」
と叫ばせているのは、その辺りのテイストを日本で(全年齢でもOKな形で)出してみた、という次第。
ちなみに、鶴見は「スパイ大作戦」のマニアなので、「ミッション・インポッシブル」という邦題にはどうも違和感を覚える。「スパイ大作戦」でいいじゃん。「チキチキマシーン猛レース」でいいじゃん。「奥様は魔女」でいいじゃん。それが鶴見のツボであり、いつかたどり着きたい目標。
tsurumy at 00:45 | リンク | トラックバック (0)
2005年11月17日
GoogleMapsで鈴鹿サーキットが走れるコト
これ、オープンカー軍団の方で書こうかとも考えたんだけど、やっぱりこっちに書いとこう。
「Google Mapsを使って鈴鹿サーキットを試走!」(tech.nitoyan.com)
もうタイトルが全てを語っちゃってるんだけど、Google MapsのAPIを使って、鈴鹿サーキットを走るというゲーム(?)。上空視点が「ファミリーサーキット」(ナムコ/ゲームスタジオ)や「チェッカーフラッグ」(コナミ)を彷彿とさせて、涙がちょちょぎれる。あ、回転はしないよ、念の為。
んでもって、中身を見て驚いた。これって、100行にも満たないJavaScriptで動いてんのかよ。もちろん車の挙動とかコリジョンとかは全然実装されていないんだけど、こんなにも軽く出来るモノなのか!
鶴見は、H8マイコンに2軸の加速度センサーをつないでロガーもどきを作ったり、車載コンピュータの燃調や点火時期をいじったりして喜んでるような人間なので、Google MapsのAPIに俄然興味が湧いてきた。これに実装すれば、簡単な割にはかなり面白いモノが出来るような予感。
ちなみに、元記事では「鈴鹿サーキット」だけど、Google Mapsだからして、どこのサーキットのデータだって入っているはず。1度しか走ったコトのない鈴鹿じゃなく、馴染み深い「筑波サーキット」も走ってみた。
なんだか、筑波は鈴鹿に比べてデータの再現性が低いんですが…。頑張ってくれよ>ZENRIN&Google
なお、筑波サーキットを走るには、アドレスバーに位置データを入れて、Enterキーを押せばよい。これでアドレスバー以外のトコロをクリックしてからスペースバーで車を動かせば、筑波のピット辺りに車が移動する。
tsurumy at 09:55 | リンク | トラックバック (1)
2005年11月12日
ラチェットで集中力を増進!のコト
TVゲームの悪影響やら有害図書指定など、ネガティヴな論調が喧しい中、「注意力欠如障害の治療にTVゲームを使っている」というポジティヴなニュースを発見した。
テレビゲームで集中力増進--米で始まった「逆バリ」療法(CNET JAPAN)
この技術は、SonyのPlayStation 2(PS2)用ゲームソフト「Ratchet & Clank」など、子供への悪影響が少ない市販のゲームで遊んでいる間に、子供が集中し、リラックスできるよう子供の脳を「調整」するのに役立つ。
そっかー、ラチェットが使われてるんかー(他に「バーンナウト」も)。
記事によれば、ゲームプレイ中に脳波をモニタリングし、集中すればするほど、「ゲームに出てくる物体の速度やキャラクターが飛び跳ねる高さ」がアップするのだという。たぶん、デュアルショック2のアナログ入力に、「集中の度合い」を乗算しているのだろう(…とすると「集中しなければクリア出来ない」というクソゲーになりそうな気もするが、とりあえずスルー)。
この技術は元々、NASA(アメリカ航空宇宙局)で開発されたのだという。
NASAは1990年代末に、パイロットの集中力と忍耐力を測定する研究を行った。(中略)パイロットの集中力を維持するため、技術と人間の各種機能との理想的な調和を作り出す「閉ループ」設計を開発した。
ここで云う「閉ループ」とは、以前にも書いたが、「ゲーム性」のまさに根幹を成す
- プレイヤーによる入力→(ゲーム機による評価)→報酬→入力→…
というフィードバックループと等価なモノだろう。この治療に関して云えば、プレイヤーとゲームの関係が正のフィードバックループとなり、集中力を増加させる方向に進む、というワケだ。バイオフィードバックの一種だね。
――ちょっと待った。
ならば、ゲームは脳波測定など無くてもフィードバックループを形成しているワケだから、そもそもゲーム自体が集中力を増進させる機能を持っていると云えまいか? テトリスで落下速度がMAXの時や、GETAWAYでループ27回を達成した時なんて、「神が見えた(by アイルトン・セナ)」気がしたほど集中出来たものだが(いわゆる「ゾーン」だね)。
ゲームは、毒にも薬にも成り得るモノだというコトを、我々ゲーム好きは体験を通じて実感している。だからこそ、「ゲームが子供に与える悪影響」などと云われると、違和感を持ってしまうのだ。それって運用次第だろ。文学だってテレビだって、聖書だって資本論だって、そういうモノだろ。
tsurumy at 17:55 | リンク | トラックバック (0)
2005年11月11日
ニセ科学に関するメモのコト
「水からの伝言」という明白なニセ科学がある。まあ、こういうのは信じたい人だけで信じていれば害は無い(?)んだけれど、それを道徳の教材として使っている学校が、案外と多いらしい(参考→どらろぐ・「水」別館)。
美しい言葉をかければ、水は綺麗に結晶する。人間の大半は水なのだから、皆さん綺麗な言葉を使いましょう…道徳教育として、そういう結論に持って行きたいのは理解出来ないでもないが、そこにニセ科学を持ち込むのは如何なものか。インチキ商法に引っ掛かる人間を量産しているようなものだ。それはマズかろう。
こういうのを見ると、「ゲームと子供の付き合い」を御しかねている親・教師が、「ゲーム脳」にすがるのも同じ構造だというのがよく解る。
前回のエントリーで、ゲーム脳をニセ科学と書いた(まあ明示的には書いてないけど)件について、sunpx氏がトラックバックを打ってくれている。
「ニセ科学」と言い切ってしまうのは、何なのだが、わからないことをとことんまで突き詰めて、そして、「論理的道筋が通った、誰にでもわかる説明は出来た」とき、立派な科学になるのだから、それまでは、「ニセ化学」でも「似非科学」でもいいんじゃいの?
いや違うんだってば。分からないコトは「未科学(Proto-science)」だから、これから解明していけばいいワケよ。
こういった「ニセ」とか「似非」とか言われているほうも言うほうも、ちゃんと一般大衆にわかるように説明する義務があると思うわけだ。
いやいやいや、ニセ(に限らず新説)を主張する側に挙証責任があるんだってば。それが科学的態度なんだってば。
「ゲーム脳の恐怖」をニセ科学と呼んでいるのは、wikipediaの「疑似科学」の項を読めば分かるんだけど、
学問、学説、理論、知識、研究等のうち、その主唱者や研究者が科学であると主張したり科学であるように見せかけたりしていながら、科学の要件として広く認められている条件(科学的方法)を十分に満たそうとしていないものをいう。これらが、科学であるかのように社会に誤解されるならば、そのことが問題であると言われる。
とまあ、科学的方法に基づいていないワケよ「ゲーム脳」は。しかも、その結果を恣意的に援用して、自分のイデオローグを世間に認めさせようとしているワケよ。ちっぽけながらも「ルイセンコ事件」みたいなモノだと云っていいと思う。
「ルイセンコ事件」 ルイセンコは農学者あるいは遺伝学者としてソ連における権威的な立場にあって、獲得形質が遺伝するという立場を強く推進していた。そしてスターリンにとりいり、獲得形質の遺伝を否定するメンデル遺伝学などの学者を「ブルジョア的」といって追放したのである。(「はじめての進化論」河田雅圭)
「科学」を標榜しながら、(実は)科学によらず、イデオローグによって扇情的に世間を「曲げようとする」やり口、これはどう見ても「ニセ科学」でしょう。
ちなみに、ニセ科学については、大阪大学の菊池誠氏の論文が解りやすいので、ぜひ一読あれ。
なお、同様の文脈ではむしろ「疑似科学」という言葉のほうが広く使われている。敢えてその言葉を避けて「ニセ科学」と呼ぶのは、文脈によっては「疑似科学」という言葉が褒め言葉になるからである。(中略)「ニセ」という言葉は否定的な意味合いを強く含むので、こちらを採用する。(中略)「似非」「エセ」のほうをお好みのかたはそれでもかまわないだろう。
鶴見も、菊池氏の論文に倣い、「疑似科学」ではなく「ニセ科学」と呼称している。「ブードゥー・サイエンス」でもいいんだけど、日本語圏ではチト格好良すぎるので、やっぱ「ニセ科学」やね。
tsurumy at 19:25 | リンク | トラックバック (3)
2005年11月08日
「サイボーグ技術が人類を変える」コト
大変な番組を観てしまった。
立花隆の取材による、サイボーグ研究の最先端を解説した番組なのだが、まさかココまで進んでいるとは思わなかった。人工腕(これは知ってた)、人工眼(WEBで見た)、人工耳(え、こんなに一般的になりつつあるの!?)、そして脳を読み取り(げ!)、脳を操る技術(マジ!?)…全て描かれている。再放送で観るコトが出来て良かった。ただただ「必見」としか云いようがない。未見の方は、次の記事を読んで、せいぜい悔しがってくれ。
特集:NHKスペシャル補遺(SCI(サイ))
第54回 「脳とは何か」を解き明かすサイボーグ研究最前線(nikkeibp.jp/立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」)
ビデオに録ってあるので(うひひ)、もう一度観直してから、考えたコトを改めて書くコトにする。その内容は、ゲームとて無関係ではない。
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2005年11月05日
評論は誰のためのモノなのかと疑問に思ったコト
『テレビゲーム解釈論序説/アッサンブラージュ』(八尋茂樹)を読み了えて、根本的な疑問が湧いてきた。
「この本は一体誰に向けて書かれたんだろう」、と。
同じく最近読んだ『パックマンのゲーム学入門』(岩谷徹)ならば、よく分かる。「入門」の謳い文句に偽りなく、これはゲーム業界を志す人間に向けて書かれたモノだ(鶴見にはちょっと食い足りなかったが、良書と云える)。だが、『テレビゲーム解釈論序説』は、読み了えた今も全く判らない。
発行元の紹介文(上記リンク参照)によれば、こう書かれている。
テレビゲームファンはもちろん、テレビゲーム批評家、クリエーター、研究者にもお薦めの必読書であり、今後のテレビゲーム研究の基本文献!
『ドラクエ』がRPGの本場であるアメリカではなぜ人気が無いかを考察した日米文化の違いや、日本では許される内容でも他国では検閲の対象になるということを、比較文化論・社会論として分析しているところなどは出色である。ゲームに何故かはまり、多発している性犯罪解読に役立つ。(編集担当者より)
「ゲームに何故かはまり、多発している性犯罪」(編集担当者より)
あのー、これは担当編集者が「ゲームと性犯罪に因果関係アリ」と書いちゃってると解釈してよろしいんでしょうか? 「センセーショナリズム」とか「イエロージャーナリズム」、『ゲーム脳の恐怖』とかのワードが脳裡を過ぎりますが、気のせいですか?
ならば本書は、テレビゲーム批評家にも、クリエーターにも、研究者にも薦められるべきではあるまい。テレビゲーム批評家ならぬ「批判家」に向けた本なのであろう。
とまあ、いきなり「単なる揚げ足取り」とも思われかねない書き方で始めたが(もちろん違うが)、この書き方から、本書に対する鶴見の失望っぷりを推察してもらいたい。
例えば、上記紹介文にも書かれている「『ドラクエ』がRPGの本場であるアメリカではなぜ人気が無いかを考察した日米文化の違い」とやらだ(この辺りは鶴見の本業に関わる部分でもある)。第五章「テレビゲームからみた日米文化比較」によれば、著者は、その原因を以下の要素にみている。
- 識字率の違い(米ユーザーは大量のテキストを読まない)
- 躾による忍耐力(米ユーザーは忍耐力が無い)
- マンガ文化という下地(米ユーザーはデフォルメされたキャラを好まない)
- 宗教文化の違い(日本の宗教観に基づいたストーリーは好まれない)
- RPG人気の好循環(ブーム→コミュニティ→RPGが根付いた)
確かに間違ってはいない。しかし、致命的に浅い。
「識字率」に関しては、そもそもユーザー層のデモグラフィ(=年齢分布。ひょっとしたら収入階層別の分布も)と関連づけなければ論じるコトのできない話題だし、そうでなければ反証だって挙げ得る。
「忍耐力」に関しては、日本人の「受容的勤勉性」について触れているが、ならばRPG以外の「受容的勤勉性を必要とするジャンル(例えばアドベンチャーゲーム)」はアメリカでは売れていないのか?
「マンガ文化」との関連については、鶴見も大いに同意するトコロではあるが、それを唯「キャラクター表現」のみに求めれば十分なのか? フキダシによって限定されたマンガ内の台詞表現と、ドラクエの台詞表現との類似性や(堀井雄二は漫画原作もやってましたな)、マーケティング的な親和性(少年ジャンプの存在)等も、本質に大いに関わると考えるのだが。それに比べれば、「宗教文化」の表現の差異など、枝葉末節に過ぎないのではないか。
確かに労作であるコトは認める。第一章で、日本版ゲームソフトがアメリカ版にローカライズされた際の変更点を、ゲームソフト22タイトルにあたって調査し、そこから「日米文化の違い」を浮き彫りにしている。22タイトル(日米両バージョンなので44本!)を分析的にプレイするのは、さぞかし大変だったコトだろう。
でもそれって、ローカライズ担当者に話を聴いた方が早くて正確で網羅的なんじゃないの? 順番が逆でしょ?
いやもう、全編こうなのだ。発売されたゲームソフト内の「表現」を採り上げては、人文学的アプローチから解釈を試みているのだが、その採り上げ方があまりに限定的であり散発的であり、著者がどこへ収斂させたいのか見えない。
鶴見の認識では、作品の「解釈論」というか「解釈論的評論」とは、それを読んだ後にその作品に対する理解が一層深まり、作品(あるいは似たような作品群)を鑑賞する上で新たな目を持たせてくれる、そういうモノだと捉えている。本書のように、作品群を包括して論ずるような場合には、何らかの発見的視点が無ければ「単に解釈してみました。以上」というオチになってしまうだろう。いくら「解釈論」のしかも「序説」と銘打っていても、このアプローチを発展させた先に「ゲーム評論」が成立するとは考えにくい。もし成立したとしても、それは「ゲームプレイ」「ゲーム制作」にフィードバックされるコトのない作品論となるだろう。
ちなみに、「アッサンブラージュ」という言葉の意味を調べてみたのだが、
非芸術的な既製品や素材をそのまま寄せ集めたり、組み合わせたりして作品化する美術的技法
この本は、(著者には悪いが)「作品」とは(まだ)云えないだろう。「習作」だ。ならば3200円は高すぎる。WEB上で無料公開して揉まれるべきだ。
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2005年11月04日
この無自覚さ…危険っ…(ざわざわ…)のコト
「ゲームセンターに明日はあるの?」というブログに最近、興味深い記事が掲載されている。
メイド喫茶に明日はあるの?(その1)・(その2)・(その3)・(その4)・(その5)・(番外編)
この記事に関連した論争(?)も起きている。
メイド喫茶にまつわる一連の揉め事(Lib Ver.Ka Diary)
実を云えば、鶴見が行きつけの掲示板でも、少し前に全く同じコトが話題になった。鶴見が「メイド喫茶ってキャバクラだべ?」と書いたトコロ、妙な反発があったり話が食い違ったり。メイド喫茶は風適法で規制される業種だろうという意味で書いたのだが、それが「(所謂)フーゾクと同一視された」という反発を招いたのだ。ちなみに風適法は前のエントリーでも書いたように、ゲームセンターも規制対象に入る法律。ここでいう「風俗」と所謂「フーゾク」とを誤解されぬよう。
メイド喫茶が風俗か否か(=風適法で規制される業種かどうか)…というか一部の店は明らかにそれに当たるのだが、それに客側が無自覚なのは如何なものか。このあたり、自ら「キャバクラ」と謳っているコスプレ焼肉OK牧場などと比較してみれば理解しやすい。飲食物よりむしろ女性によるサービス(接待)を売りにするという構造は同じであり、ある種のメイド喫茶も業態としては風適法の規制対象だと云える。だがしかし、メイド喫茶の客側からしてみれば、こうした明白なキャバクラと一緒にされるのが心外であろうコトも想像できる。
この無自覚さ… 危険っ… (ざわざわ…)
例えば、パチンコ屋だ。30兆円弱という業界規模から云っても内容から云っても、アメリカのゲーミング(カジノ)業界と比肩しうるギャンブル業界であり、バリバリの鉄火場そのものだ。人生を失うに足る磁力を持っているとさえ云える。だが、表向きは「庶民の娯楽遊戯場」。無自覚なまま足を踏み入れ、ハマった挙げ句に多額の借金を負った話など、枚挙に暇がない。日常の隙間にポッカリ口を開ける、深い落とし穴。ほとんど「黒イせえるすまん」の世界だなこりゃ。ことほど左様に、イメージと実体のズレというのは危険なのだ。
参考:王立アフィリア魔法学院の「The Black Ribbon マスタークラス」
先輩優遇:ゴールドリボンクラスの全サービスに加え、お席に呼ばれた際には店長先生までも片ヒザをついてしまう程の高貴なクラスとなります。 さらにVIPテーブルへのご案内も通常価格の半額にてお受け致します。お店の企画や今後の運営などについてもご協力をお願いする、まさにマスターと呼ぶに相応しいクラスです。ウェイトレスを交えた企画会議などへの参加などいくつかの招集願い通知を検討しています。
ウェイトレスを交えた企画会議に参加するために必要な額…200万円也。こんなにハマる奴、いるんだろうか? いるんだろうな。
【追記】
しまった。風適法について書いていたりしたら、なんとキッズgooで表示できなくされてしまったよ。「風俗」という言葉が引っ掛かったんだろうか。
まあ、ゲヱセン上野氏によれば、キッズgooは「挿入」という単語が入っているだけではじかれてしまうほど、アホなフィルターなのだそうだから、やむを得まい。前後の文脈は関係ナシ。《メモリーカードを差込口1に挿入してください》でもNGだ。なんだかねえ。
まあ何にせよ、ラチェット情報を求めて来てくれた小学生のみんな、ゴメン(読めないって)。
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2005年11月01日
新世代のXaviXPortのコト
「インターフェース」といえば、こんな製品がある。
「XavixPort(ザビックスポート)」というゲーム機?だ。発売元の新世代株式会社(すごい名前だ)では、「ゲーム機」というカテゴライズはしておらず、「TVの新しい使い方。」と称して、フィットネス機的な扱いで売ろうとしているようなのだが(CMキャラクターは、ジャッキー・チェン)、まあゲーム機の範疇に入れてもよかろう。
製品コンセプト自体は意欲的だ。「ゴルフ」や「テニス」、「野球」「ボウリング」「ボクシング」などのアプリケーションは、それぞれに特化した専用インターフェースと込みで売られている。ゴルフだったらクラブ型コントローラ+スイング検知センサーのセット、という具合だ。まさに前のエントリーで
だが、インターフェース(コントローラ)がゲーム性と不可分ならば、プラットフォームメーカー一社が(社運を賭けて)最大公約数的に提供する1つのモノよりも、ゲーム制作者自体がゲーム毎にデザインする多様なモノの方が、ゲーム性を進化させる可能性は、遙かに高い。
と書いた通りの製品だ。コンセプトは面白いじゃないか。コンセプト自体は。
難点を云えば、「ゲーム機じゃない」という腰の引けた態度が災いしたのか、公式ページを見ても抽象的な技術自慢(にもなっていないのだが)のオンパレードで、何の製品なのか全く判らないコト…って、コレってかなり致命的だなおい(笑)。確かに、インターフェースをアプリケーションに含めると価格の上昇は避けられないので、「ゲーム」ではなく「フィットネス」というカテゴリーで売ろうというのは、よく解る。フィットネスなら、「ゴルフです」「ボクシングです」で済むのかもしれない。だが、もっとやりようはあるだろう。ゲーム屋の目から見れば、「快感」の根本をダイレクトに伝える努力を放棄しているも同然だ。これじゃ、価値が正確に伝わららず、「高価な玩具」にしか見えないだろうに。こんな公式ページは有り得ない。これで売れるのか?
まあ、公式ページの作りを見ても「ゲーム的であるコト」を意図した形跡は全く見られないので、ゲームとして見たら面白くもなんともないのだろうし(推測)、ましてやそれ以上の展開=ゲームの進化に関わってくるコトはないのだろうが…昨日のエントリーでインターフェースについて書いたコトもあって、妙に心惹かれる製品だ。買わないけど、これで1本(フィットネスじゃない)「ゲーム」を作ってみたいものだ。
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2005年10月24日
それは「ポン」から始まったというコト
アーケードゲーム業界に身を置いていた人間なら誰でも知っている「ゲームマシン」の発行元・アミューズメント通信社から、『それは「ポン」から始まった』(赤木真澄・著)という書籍が先月発売になっている。発売されたら買おうと思っていたのだが、忙しさにかまけてすっかり忘れていた。遺憾。
そして先週、仕事がヤマを越えたので注文したところ、なんとも丁寧な梱包で本日到着した(この梱包は感動モノなので、皆も注文して感動するがよいだろう)。本書は、一般書店には流通しておらず、通販オンリーだとのコトなので、きっとアミューズメント通信社の方が、1冊1冊、手作業で梱包しているのだと思う。「良書を送り出す」という気概に満ちた扱いである、うむ。
中身についてはリンク先の目次を見て貰えば判るのだが、アーケード・ビデオゲームの通史と云える内容になっている。19世紀末の「ペニーアーケード」の成立から、昨今のセガサミーの合併までを網羅しているのだから、500頁を越える厚さもむべなるかな。鶴見はまだ3分の1ほど読み進めただけなのだが、既に脳味噌は発熱しまくりだ。
冒頭で【TVゲーム以前のアーケードゲーム機】として、ピンボールゲーム機の発達について割かれているのには、いきなり先制パンチをくらってしまった気分だ。鶴見は、青春の一時期をピンボールに捧げたような人種なので、「ウィリアムズ」や「バリー」、「ゴットリーブ」などの単語が並んでいるだけで、もう心が躍ってしまう。それらのメーカーが成立するに至った経緯を読むうちに、無骨な文体が鶴見の脳内では「栄光なき天才たち」に変換されてしまい、燃えまくりだ。
そして、セガ・タイトー・ナムコなどの大手ゲームメーカーの勃興期に関する記述の数々。鶴見は、小学校に上がる前から近所のデパートのボウリング場/ゲームセンターに入り浸って、TVゲーム以前のアーケードゲームに熱中していたような人種なので、これまた鶴見の脳内では「プロジェクトX」に変換されてしまい、再度炎上。
巷では「TVゲームの父」と呼ばれるノーラン・ブッシュネル氏が、実は「TVゲームビジネスの父」ではあってもTVゲームを最初に発明したワケではない、という事実は本書で初めて知ったし、Apple社の創業者である「2人のスティーブ」がアタリ社で何をやったのかも、本書を読むまでは知らなかった。
今はちょうど、第9章【タイトーの「スペースインベーダー」】を読み終えて、一息ついているトコロ。書かれている内容は、客観的かつ冷静な記述に過ぎないのだが、鶴見の脳内を通すとどうも、上述のように「燃えるドラマ」になってしまい、疲れること夥しい(笑
鶴見は元々、セガ社で業務用アーケード機を制作していた身なので、業界に関する知識は人並み以上にあると思う。とはいえ「断片的」に、だ。そうした断片的な知識のそれぞれが、ビデオゲームの歴史にルーツを持って対応・符号しているのを、本書では新たに発見させてくれる。いやもう、なんとも心地よい知識欲の充足。全てを放出しきったマスターアップ後に読む本としては最適だ。
さて、これから風呂でも沸かして、お湯につかりながら残りを読もうかね…。
【追記】
購入を迷っている方は、Classic 8-bit/16-bit Topicsに掲載されている書評を読むがよかろう。この書評を読んでピンときた人間なら「買い」だ。
tsurumy at 17:13 | リンク | コメント (4) | トラックバック (2)
2005年09月19日
TGS2005(2)/「『CERO年齢別レーティング制度』の未来を考える」を考える
会場をウロついていたら、たまたま、ステージでレーティングについてのパネルディスカッションが始まるトコロに出くわした。そのようなイベントがあるとは知っていたが、出席するつもりはなかったので日時すらチェックしていなかった…のに偶然出くわすとは、運命とか天命とか、そういった力が働いたのかもしれない。
パネリストは、以下の4人。
坂元章氏(お茶の水女子大学教授)
渋谷明子氏(慶應義塾大学メディアコム研究員)
七海陽氏(浜松大学こども健康学科講師)
武藤春光氏(CERO理事長)
そしてモデレーターは、和田スクエニ社長。
まあ、パネルディスカッションと謳いながら実際は、各氏の発表済み研究(鶴見にとっては既知のモノばかり)を、ダイジェストで披露していっただけなので、特に面白味はなかったように思う。内容を知りたい方は、各氏のリンクを辿るかググるかすればよろしかろう。
つうか、
質疑応答がないのは何故だ?
鶴見は、質疑応答に備えて色々と考えていたのだが、それも無駄な労力であった。
そういえば、昨年のTGSセミナーでも、パネルディスカッションに質疑応答がなかったので、アンケートに「質疑応答の時間を設定してくれ」と要望を書いた覚えがある。今回は「時間の都合で」と言い訳めいた説明はあったが、30分ぐらいは余裕を持つのは常識中の常識ではないのか。最初から、質疑応答を通じた「この場でなければ生まれない」といった類の、質の高い、特別に採り上げられる価値のある、そんなパネルディスカッションを作る努力を放棄しているとしか思えない。なんとも意識の低いコトよ。
以前にも書いたが(→「誤解されてるなあCERO…」のコト)、未だCEROおよびレーティングの役割は、世間的に(そしてゲーム業界内でも)よく知られているとは云えないのが現状だ。CEROのレーティング制度が有用性を持つためには、社会的に認知されるコトが必須であり、急務だと云える。
ならば、TGSというユーザーと業界の関係者が集まる場所では、それ相応のやり方があったのではないか。少なくとも、次のステージイベントの席取りの為に、嫌々座っているユーザー達が、携帯ゲームを持ち出さない程度には興味をソソる、そんなやり方が。
とにかく、パネリストの4人が4人とも、「レーティング」という存在が周知だという前提で話していたのが、鶴見にとっては歯がゆくて仕方がない、そんなパネルディスカッションだった。未来を考えるのも良いが、CERO並びにCESAには、まずは現状を見据えてもらいたいものだ。
【追記】
ちなみに、鶴見が用意していた質問は、レーティング啓蒙マンガのコトでも書いた、「CEROの事業内容~ゲームソフトの年齢別レーティング制度普及啓発事業」に関してだ。
今度、CEROにメールでも送ってみようかねえ。
【追々記】
そういえば1点書き忘れていた。ディスカッションの最後に、武藤CERO理事長が、「現在CEROでは、成人向けレーティングについて検討している」と発言したのだ。
基本となる考えは、たぶんこんなトコロではないかと想像するのだが、ただ、プラットフォームの倫理規定との整合を考えると、実現可能性は薄そうな気もする。CEROが、ソフ倫を飲み込もうと(水面下で)目論んでいて、そのために検討中というのなら話はわかるが…だったら、こんな場では軽率に発言しないか(笑)。
もちろんこれを実現するためには、現状以上に販売店との連携が不可欠だ。レンタルビデオ店みたいに、18禁コーナーを作るとか、そういうヤツね。有害図書規制の声が喧しい昨今では、ビデオゲーム自体に「アダルト」な色が付いてしまう危険性も考えると、時期尚早な感もあるが、そうした議論が起こるのは「アリ」かな、とは思う。
それよりも、CEROレーティングの周知を徹底する方が先ではあるのだが。
【追々々記】
Slash Gamesで今回のパネルディスカッションがレポートされているので、興味のある方は閲覧せられたい。ちなみに、レポートしたのは小野憲史氏(会場では会えなかったが)。
tsurumy at 04:05 | リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
2005年09月18日
TGS2005(1)/連射機能付きオレ
さて、TGSに行ってきた(おねーちゃん写真はコチラ)。
ラチェットの最新作も展示されているが、ラチェットのユーザー層はほとんどが小学生男子なので、お子さん連れの方も見かけるとはいえあくまで大っきなお友達がメインのTGSは、あまり重視していない。その分、小学館主催の「次世代ワールドホビーフェア(WHF)」に全力投球するってえ寸法だ。
それはともかく、次世代機について言及せねばなるまい。
PS3はシアターでの映像出展のみ。GT4やガンダムなどをチラっと観て「E3と一緒じゃーん」とスルーしかけたが、宣伝の人間曰く、今回は全部新作or新編集なのだそうな。あわててシアターに戻って、人混みに押し合いへし合いされながら、あらためて観直したのであった。危ない危ない…。
鶴見は、PS3のゲームを「作りたい」という欲求は、正直云って、それなりにしか感じていない。機能ウンヌンの問題ではない。PS3は発売してからしばらく経たないと子供の間で普及しないだろうから、子供向けソフトがメインの鶴見にとって、PS3は2年後、3年後のハードなのだ。
…なんてコトを宣伝の佐伯さんにこぼしたら、「一家に一台売れるから、大丈夫」とか云われてしまった。ソレマジデスカ? シンヨウシテイインデスネ? PS3ムケニツクッチャイマスヨ?
XBOX360、案外良かった。何が良かったって「ちゃんとしたソフトが揃いそうじゃん」だ。…なお、ここで云う「ちゃんとしたソフト」とは、フサフサのネズミゲームとか露出度の高いおねーちゃんゲームではない、というような意味に過ぎず、クオリティの高さを意味しない(為念)。ゆえに個々のソフトについては、特に感想はナシ。
つうか、鶴見のスタンスからすると、子供の方に顔を向けないであろうXBOX360は「どこかの国のゲームマシン」なのだ。ジャガーとかリンクスとか、シンクレアとか神遊機とか、そういった類の。
レボリューションは、基調講演でコントローラが公開されたワケだが…正直、違和感がバリバリだ。
いや、やらんとしているコトが正しいのは解る。だが、鶴見がオールドゲーマーだからなのかねえ。両手で支えないコントローラって、皮膚感覚的な違和感を感じるんだなあ。
ゲームセンターの「体感ゲーム」が衰退し、その一方で、マンマシンインターフェースが致命的に弱い携帯電話ゲームが普及して…云ってしまえば、「ビデオゲーム遊戯体験」そのものが矮小化しつつある昨今(皆さん、これは憂うべきコトなのですよ! 「携帯電話ゲームも含めれば、ゲーム市場は衰退していない」、なんて云ってる場合じゃありませんぜ!)、ゲームのインターフェース、特に入力インターフェースからゲームを考えるという任天堂のアプローチは、まさに王道だ。更に云えば、マウスというダイレクトポインティングデバイスを前提としたWEB上のクリエイティヴを、家庭用ゲームのフィールドに持ち込めるという今風のやり方も秀逸だ(DSもそうだね)。
だけど。嗚呼、それだけど…。
両手で支えるコントローラが、「操縦」という没入体験と親和性の高いイメージを持っているのに対して、リモコン型コントローラは、「操作」という客観的かつお手軽なイメージが強いので、違和感を感じるのかねえ。でも触ってみれば面白いに違いない…そう自らに思いこませて、今は深く突っ込まないでおこう。
で、インターフェースの話ついで。今回のTGSで鶴見が最も注目した出展物は、MGS4でもなければワンダでもなく、冒頭の写真「オレコマンダー」(HORI)。自分の指に装着したオレコマンダーが振動するコトによって、プレイヤー自身に連射機能を付加する、夢のようなマッスィーンだ。なんでも、秒間20連射まで可能だとのコト。詳しくは、ペリボーグのサイト(www.periborg.com)をご覧いただきたいが、
PeriBorgとは、ゲームライフをより快適で楽しくする特殊機能を、“自分自身の身体に備えさせる”全く新しい次世代の商品カテゴリーです
なのだそうな。あまりの素晴らしさに、会場で売っていた「ペリボーグ~連射機能付きオレ」Tシャツまで買っちゃったよわはは。まるで、ママチョップのようなTシャツ。グーです。
【追記】
PeriBorg公式サイトによれば、冒頭の写真でモデルになっている方は、【HORIの企画の人】森川栄司氏なのだそうな。
…と書いておけば、何かのキッカケで嘘六百を読んだ森川氏が、ロケーションフリー携帯ゲームインターフェースを実現させてくれるかも(笑
tsurumy at 23:59 | リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
2005年09月17日
レーティング啓蒙マンガのコト
TGS関係のサイトをチェックしていたところ、こんなものを発見した。
啓蒙マンガ「家庭用ゲームの『年齢別レーティング』ってなぁに?」(CESA)
これが、CEROの事業内容に謳われている「ゲームソフトの年齢別レーティング制度普及啓発事業」かいな、と思ったら、CEROじゃなくてCESAが配布してるらしい。
次はやっぱり、TVラジオCM(CMソング付き)かね。是非やっていただきたいものだ。
tsurumy at 08:02 | リンク | トラックバック (0)
2005年06月15日
「無罪」のコト
マイケル・ジャクソン氏に無罪の評決が下ったそうで、なんともメデタい。
もとより鶴見はマイケルの無罪を信じていた。セガ時代に2度ほどサシでお会いしたコトがあるのだが(参照→嘘六百第4回)、その時の印象と、今回の告発の内容とがどうも繋がらないなあとは思っていたのだ。
セガでマイケルと仕事をしたコトのある人間は皆、口を揃えて同様の印象を語っている。曰く「涙が出るぐらい、いい人(ワガママだけど)」、曰く「すごく物静かでおとなしい人」。
確かに、完璧主義者で奇人で、裡に秘めた猛獣を感じさせる人ではあったのだが、やったコトをやっていないと言い張るような人間ではないように思えたのだ。鶴見には。
まあ、幼児性愛癖というのは一生直らないモノなので、もし万が一マイケルがそのような人だったとしたら、いずれまた同様の事件を起こすコトだろう(笑)。それこそ、明日にでも。性犯罪者とはそういうものだ。
逆に云えば、今後そういった事件がなければ、今回の告発も全くのガセだと証明されるコトになる。本業に勤しんで、全世界のファンを安心させて欲しいものだ。
つうか、
それまで、「オー!マイケルジャクソン」でも見ながら我慢しておこう(笑
マイケルたんを執念深く追う、「狂犬」検事トム・スネドン。その名前から、どうしても大人になったスネ夫をイメージしてしまう。エコヒイキとか不正とか、そういうイメージ(笑
【追記】
「マイケルクエスト」(RSF)…死ぬほど笑った(笑
tsurumy at 11:08 | リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
2005年05月27日
E3(5)/写真放出のコト
「You do not under-estimate the power of the dark force.」
というワケで、E3の総括でもやろうと思っていたのだが、相変わらずエピソード3でアタマが一杯なので、考えがまとまらぬ。代わりに写真を大放出するので、御用とお急ぎでない方や、アタマの茹だっておられる方(鶴見とか)は、目の保養をされていくがよかろう。
写真とは全く関係ないが、今回のE3で気になった作品群について、ちょいとコメントしておこう。
ROCKSTARの「Bully」。要は、学園を舞台にしたGTA。このコンセプトだけいただいて、日本の学園を舞台にしたら面白いだろうなあ…なんて話をそこら中で喋っていたら、セガの川越さんが、某秋田書店系漫画をネタにしたら「面白いでぇ!」と云っていた。同感。
スクウェア・エニックスの「Code Age (A/B/C)」。漫画・アニメ大国日本でなければ生まれ得ないビジュアル。すげえ。
UBIの「プリンス・オブ・ペルシャ3」。壁を走って首を切る様は、まるで初代「忍者龍剣伝(NINJA GAIDEN)」のようだ。イカす。
セガの「スパルタ無双」(正式名称は失念)。なんかイイ。
SCEAの「SLY3」。次世代機戦争勃発のこの時代に、赤青メガネで3D表示しているのが超イカス。日本ではもうすぐ「スライ2」が発売だから、3を遊べるのはいつになるコトやら…ま、アメリカ版で遊べばいいんだけどね。
ACTIVISIONの「Fantastic Four」。ゲームの映像とともに、今度公開になる映画のトレーラーが流れていたんで、ついつい見入ってしまった。ひょっとして敵は、ラトヴェリアの君主、ドクター・ドゥーム様では!? うぉぉぉ、超カッチョイイぜえ!
SCEAのPSP版「SOCOM」。3D酔いしない! 対戦オモロイ! コレ、日本で出して欲しい~!
任天堂「ゼルダ」。シアターの行列、長過ぎッ! 朝イチで行ってるのに既に行列が出来てるのは何故だあっ!?
ナムコ…「キュリアス・ジョージ」に「ハローキティ」に「ピーナッツ」(これは看板だけ)…これだけほのぼのしたキャラクター達と、血なまぐさいゲームが同居しているブースって、いったいどうよ?
EAの360°スクリーンにデモられた「ゴッドファーザー」。石段のシーンを360°で描いて何の意味があるのか解らないが、何故にこれほどドキドキするんだろう…?
個人的に最もツボだったのは、EAブースの360°スクリーン…に現れた、過去のEA作品の画面。まさに、綺羅、星のごとくというヤツだ。「スカイフォックス(SKY FOX)」を発見した時は、高校生に戻ったかのようにキャーキャー叫んでしまったよ。
そして念の入ったコトには、「アーコン(ARCHON)」以来の過去のEA作品の全パッケージを集めたパネルを、ブースの裏側に展示までしている。
うおおお、「ワン・オン・ワン」が! 「ミュージック・コンストラクション・キット」が! 「デラペ」が!
来年は、任天堂が同じような展示をやるんだろうなあ。
(この項、まとまりなく、了)
【追記】
こちらはE3ではなく、とある草プロレス「ルチャ・バ・ブーン」での風景。
これで、E3の写真は全部終了。お疲れサマでございました。
【追々記】
E3で気になったソフト、1コ書くのを忘れてた。ACTIVISIONの「Ultimate Spider-man」。DBZもNARUTOもいいけど、これぞコミックのゲーム化決定版! 往年の「COMIX ZONE」を彷彿とさせやがる。シビれた。
(→トレイラーはこちら。実際のゲーム中デモも相当イカスよ)
tsurumy at 01:20 | リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
2005年05月23日
エピソード3のコト
以前、「ある制作者の挫折と転落」で書いたように、鶴見にとってスターウォーズというシリーズには格別の思い入れがある。たとえエピソード1で手ひどく裏切られていようとも、これを観なければ「先へ進めない」。
5月19日。いよいよ最終作・エピソード3の全米公開初日、ウェストウッドのMann Village Theatreにやってきた。ハリウッドのチャイニーズシアターでは演らないそうなので、チャイニーズシアター系列で歴史の古いココは、エピソード3を観るにはベストの劇場だと云える。そういえば、以前「オーシャンズ11」のワールドプレミアを観たのもココだったっけ。
時間ギリギリに劇場へと入ると、ライトセーバーの所持率が異様に高い。UCLAが近いからか、お祭り気分の学生が多いのだろう。場内は騒然としている。別作品の予告編が流れても、早くスターウォーズをかけろとブーイング…の割りに、おねーちゃんの水着姿が映されると拍手と歓声が起きるのだから、横にいた長谷川亮一曰く「アタマ悪ぃ~」、まったくだ。
そしていよいよ、20世紀FOXのドラムロール~ルーカスアーツ・ロゴから、大歓声の包まれて「STARWARS」ロゴへ…。
(以下、致命的なネタバレは隠すので未見の方もご安心を)
CGとか宇宙戦での見所は相当タップリあって、活劇的な部分はかなり良く出来てる。その度に拍手と歓声…なんだけど、そんなのはまあスターウォーズだから当然であって、興味はむしろドラマの部分にある。アナキンが如何にしてダース・ヴェイダーと化すのか。そこに説得力があるのか、鶴見の興味はコレ一点のみだ。
アナキン青年が理力の暗黒面へと転落してゆくクダリは、まあオヤクソクではあるのだけれど、徐々に、三白眼の鬼気迫る表情へと変貌してゆく演技は説得力満点だ。特に、パルパティーンに唆されて、ドゥークの首を2本のライトセーバーで鋏み切るシーンは、まさに「踏み越えちゃった」としか云いようがない。
アナキンの変わりっぷりは、パドメ(アミダラ)との対比でも分かりやすい。「妊娠しちゃったの」と告げた後のパドメは、当然ながら保守安定を象徴する。そんな彼女と徐々にすれ違ってゆくアナキンは、もうどう見たって「ヤバい」。
そしてパドメはまた、暴走しつつある共和国の良心の象徴でもある。もちろん、共和国はパルパティーンの手によってお馴染み「帝国」へと変貌するのだが、パドメに手を掛けるのは、なんとアナキンだ。錯乱した目で、例の(後の)ダース・ヴェイダーの十八番「手を触れずに窒息させる」をパドメに向かってやっちゃうのだから、なんとも優れたプロット&演出だ。
…なんて、今だから冷静に分析できてるけど、この時点で鶴見は
もう半泣き
ところが、カットが切り替わってヨーダの活劇シーン。前作エピソード2では純粋に娯楽演出として楽しめたけど、今作では「やり過ぎ」。ヨーダの強さが描かれるほど、「お前、そんなに強いんだったら、アナキンのコト、もっとどうにかしてやれよ!」と思ってしまう。オビワンの苦悩がよく描かれているだけに、むしろヨーダに怒りが募る。正直、このシーンで鶴見の涙は引っ込んでしまった(ちなみに、エンドロールでヨーダに対してブーイングしたのは鶴見ひとりだった)。
だが、クライマックス。オビワンとアナキンの一騎討ち。
号泣
アナキンの両足を斬り、溶岩に放置するオビワン。炎上しながらオビワンに呪いの言葉を吐くアナキンの怒りの目。もう、ただひたすら、やるせない。合間に挟まるヨーダとダース・シディアスの決闘がマヌケであっても、もう涙は引っ込まない。クシャクシャになりそうな顔を、歯を食いしばって耐える。
でも耐えきれず号泣き
パドメは、双子を産んで亡くなる。それと時を同じうして、救出されたアナキンに生命維持装置のヘルメットが装着される。ダース・ヴェイダーの誕生だ(いや実際には、その前に命名シーンがあったんだけど)。
…だが、ここで拍手と歓声ってのはどういうコトだ?
ここは拍手じゃなくて泣く場面だろ!
エピソード4~6もロクに観てないようなUCLAの若゛僧が、お祭り気分で拍手してやがるに違いない(推測)。拍手の方向に駆け寄って、殴りかかってやろうかとすら思った。もちろん、1カットだけ、パドメの葬列でジャー・ジャー・ビンクスが出てきた時に拍手したヤツも同罪。
パドメとアナキンの落とし胤、ルークとレイアが別々に貰われてゆくのは、これはもうエピソード4~6に描かれている通り。ただ、ブロッケード・ランナーが出てきたのには、やっぱりジーンとした(その前の登場シーンで拍手したヤツはOK。建造中のデススターで拍手したヤツは微妙)。
そして。
ラストシーン。
タトゥーインの二つの太陽。
ああ、もう満腹です。涙で何にも見えません。27年に亘る鶴見のスターウォーズに決着がつきました。
これで、隠遁していたベン・ケノービが、ダース・ヴェイダーに殺られたシーン(エピソード4)にも納得がいくし、ダース・ヴェイダーがルークを暗黒面に誘った際の台詞(エピソード5)にも納得がいくし、ダース・ヴェイダーが皇帝を討ったシーン(エピソード6)にも大納得。もちろん、パドメの遺志を継ぐルークとレイアが、そこで大きな働きをしたのも、まさに当然。
こうやって書いている最中にも、エピソード6の最後の場面…ルークが振り返ると、アナキンとオビワンとヨーダがにこやかに頷いているシーンを思い出して(と同時に、オビワンとアナキンの決闘シーンがフラッシュバックして)、涙ぐんでしまうよ。
特別篇とかエピソード1とか、色々と殺意を抱きもしたけれど不満なトコロはあったけど…でも…
ありがとう、Mr. Lucas!
tsurumy at 15:04 | リンク | トラックバック (1)
2005年05月20日
エピソード3のコト(ネタバレ無し篇)
アメリカ公開初日に、観た。
エピソード4~6は100回以上観て、
その特別篇を観てルーカスに殺意を抱いて、
エピソード1は死ぬほど嫌いで
エピソード2はもうどうでもよくて…
そんな鶴見なのに、
号 泣 き
顔が崩れそうになるのを歯を食いしばって我慢しても、
後から後から涙が止まらなかった。
【追記】
スピルバーグも泣き出してしまったらしい。当然だよなあ。
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2005年05月19日
E3(4)/エキスポのコト
しまった! 手違いでシャトルバスのパスが用意されてなかったために、会場へ行くのに出遅れてしまった!(ついでにミーティングもすっぽかしてしまった!)
息せき切って会場に入ったら、入り口が停電でいきなり萎える(会場内は大丈夫だった)。
とりあえず体調に不安があるので、今日はSCEブースと任天堂ブースだけを見学するコトにした。あとは、SHOW DAILYを見るだけにしておこう。この新聞さえ読んでおけば、会場に行かずともE3の全てが判る?という、ムチャムチャ便利な逸品だ。サボり魔に超オススメ!
さてSCE。基本的にEXPOでは今期売られるソフトが展示されているワケだからして、ナンバー1シェアのSCEブースが盛況なのは当然。それに加えて今年は、PS3のモックアップを見るための、長い長い長~い行列が出来ている。その長さを見ていきなり腰砕けに萎える。
関係者に、裏からコッソリ入れないかと交渉してみたが、なんとコソ裏にも行列が出来てるんだそうな。なんじゃそりゃ(笑
萎え萎えの心を癒すために搬入口で煙草を喫っていたら、SCEアメリカ社長の平井さんがやって来た。云うまでもなく、2002年のE3で「据え置きゲーム機戦争は終わった!」とブチ上げた人だ。何度も紹介しているのは、それだけ頻繁に(でも偶然に)会ってるからなので、特に他意はない。
ちなみにこれが、以前も紹介した「搬入口」の現場写真。毎年意外な方々が集まっては、オフレコトークに花を咲かせる秘密の花園?だ。
無礼者の鶴見はここで、平井さんに「次はいつ『携帯機戦争は終わった!』ってブチ上げるんですか?」と訊いてみた(おいおい)。アメリカではPSPは好調と見られており、実売120万を軽く超え130万に達し…何より特筆すべきは、ゲームも売れているが、映画UMDも相当(週によってはゲームを超えるぐらい)バカ売れしているのだそうな。プラットフォームとしてアクティヴに稼動しつつある、というコトだ。日本以上に。
思うに…PSPのコトだけでなく全般的に、アメリカのゲーム市場は、衰退の兆しに対して先手先手で対策し、結果として好調を維持しているように感じられる。日本で、ゲーム産業の構造が大きく変化し、パブリッシャーもデベロッパーも小売店も青息吐息をついている状況とは大違いだ。産業を維持発展させるセオリーのようなものがあるのだろうか。あるんだろうなあ、カンだけど。でも、それを考えるのは鶴見の任ではないので、思考はココで打ち切り。来年か再来年に「次はいつ『次世代据え置き機戦争は終わった』ってブチ上げるんですか?」と訊くコトを決意し(笑)、喫煙場所を去る鶴見であった…。
そして任天堂。またもやSCEに負けず劣らぬ長い長い長~い行列を発見! レボリューションよお前もか…と思ったら、これはゼルダのシアターに連なる列なのだそうな。アメリカ人って、ホントにゼルダ好きだよね。そして今回は全世界待望のリアルゼルダだ。だだだ。だだ。
DSのダウンロードコーナーでも、ゼルダのトレイラーやらギャラリーが、ダウンロード出来るらしい。やっぱりゼルダは、安売りされてるマリオ以上に「任天堂の伝家の宝刀」だ。
鶴見は個人的に、例の「ネコ目ゼルダ」が大好きだ(美術的に。ゲーム的に、ではない)。好きでありなおかつ、その試み自体も非常に高く評価している。フランチャイズはどこかでリニューアルされなければ縮小再生産のワナにハマってしまうワケだし、低年齢に向けての記号性の強い形態へのリニューアルは、上手くハマればとてつもなく美味い。成否はともかく(結果は「否」だったが)、あの戦略は「さすが任天堂」と思わせるものだった。
だが。
任天堂、守りに入ってるのかねえ。リアルゼルダにマリオサッカーにマリオベースボール。過去の任天堂作品が遊べるレボリューションに、ゲームボーイアドバンスの新型(Micro)。これでレボリューションのラウンチソフトが、リアルゼルダにメトロイド、マリオなんちゃら ワリオなんちゃら ルイージなんちゃら…だけだったら、鶴見の中の「任天堂レスペクト心」が消えちゃうよ!?
鶴見としては、レボリューションで挽回を図るために、創造資源を集中させているのだと思いたい。
ちなみに、GB Microを手に取ってみた感想は…「パチ物くさい」。発表の時にiPodを引き合いに出してたらしいけど、それはいかがなものか。フェイスパネルを変更出来るように平板にしたのは解るけど、もう少しやりようがあったと思うんだが。
つうか、マイフェイバリット携帯機・GBASPの最強ナイスデザインに比べて、なんだか退化してる気が…。液晶は強烈に綺麗なんだけどねえ。やっぱり守りに入って数字を立てようとしているのかねえ。
…そんなこんなで、愛憎半ばする複雑な思いを吹き飛ばすべく、勢いのあるDSのラインナップやインフラストラクチャ通信デモを眺めつつ、ブースを後にする鶴見であった…。
…ところが、そんな複雑な思いも、通路で見かけたこんな方々のお陰で軽く吹き飛んじゃったんだから、鶴見なんて単純なものですな(笑
さーて、明日は張り切ってマイクロソフト他を見て回るぜい!(←超単純
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2005年05月17日
E3(3)/PS3を見て初めて気づかされたコト
本日発表になった「プレイステーション3」の印象を一言でまとめるなら、「ブーメラン」や「スパイダーマン」ではなく、ましてや「変形も発射もしねえじゃん」でもなく…「てんこ盛り」と云ったトコロか(普通でスマヌ)。
ブルーレイを始めとする対応メディアの種類もそうだし、メモリースティックのみならぬCFやSDカードへの対応も「マジかよ!?」だし…個人的にはマルチタップ要らずで7個のコントローラが繋がるBruetoothの入力周りが特に感涙モノだ。過去に4人対戦のゲームをいくつか作り、その度にマルチタップの装着率の低さに泣かされたものだが、それももう過去のお話。欲を云えば、PS2のソフトを動かした時に、マルチタップのエミュレーションもやってくれれば最高なんだが…その辺り、どうなんだろ。今からでも叫んだら、どうにかならないかね?
とにかく、開発者の声を聞いたワケではないんだろうけど(笑)、結果としてPS2に対する不満が潰されているのが何より嬉しい。常々「オンラインの敷居を下げるには、安価なプレイステーション用イーサネット・ハブも込みじゃなきゃ意味がない!」と叫び続けてきた鶴見としては、3口のイーサポートもWiFiも大歓迎。パソコンをブロードバンド接続している家庭は多くても、そこにプレステを繋げるのは、案外と敷居が高かったものだが、これならOK。こういう環境だったら、「ラチェット3」のオンラインフィーチャーもカットしなかったのだがなあ(嗚呼)。なんにせよ、これでようやく、“Always Connected”(笑)な環境を想定してソフト作りが出来るってものだ。
…と、ここまで書いててやっと解った。鶴見はPS2を好きじゃないってコトに。PS3を見て初めて気づかされたよ(笑
えーい、もう1回書いちゃえ、わはは。
鶴見六百は、実はPS2を好きじゃありません(でした)
鶴見はアーケードゲームに従事していた昔から、ゲーム/ゲーム機の優劣を、「プレイヤーが遊んでいる絵が脳裡に浮かぶかどうか」で判断する。そんな鶴見からすれば、正直、PS2のあの黒くて溝が切られたデザインや、2つしかないコントローラポートや、後付のBBアダプタや、PS2のロゴとか、もうあらゆる全てが、家庭に置かれている絵…それを囲んで楽しんでる絵を想像させづらくしていたように思う。
なんだか、やっと、マトモに未来を託せるような機種が出た…それがPS3に対する鶴見の感想だ。ポジショントークと思わば思え(笑
【追記】
映像はスゴい。凄くはあるけど、鶴見を燃えさせる要素ではない。巷には、XBOXと比較してウンヌンするスペックおたくが多数いるようだが、鶴見の経験からすれば、同時代の機種間のスペック差など、デヴェロッパー間のスキルレベルの差に比べれば微々たるもの。出来るチームはどんな機種でも驚くべき絵を作るのだから。
それよりむしろ驚いたのは、よくぞこれだけ映像を揃えたものだ!というコト。3月に予定されていたプレミアイベントを中止した分、デヴェロッパー内での熟成を進められたってコトか? みんなナイショで、やってるもんですなあ。
【追々記】
やばい、発見されてるっ!(笑
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2005年05月16日
E3(2)/明るい日と書いて「明日」と読むというコト
さて、E3は火曜日からだが、今日は朝から仕事だ仕事。
昔は「不規則正しい生活」が身に付いていたんで、時差ボケなんぞは感じるヒマもなかったものだが、ここ3~4年はまったくダメダメ。朝は眠いし夕方も眠い。仕事帰りの車の中では、眠さのあまりハイになって、ナイスアイデア(と自分では思ってる)を連発してしまったよ。ああ、これも典型的な時差ボケ症状だ。ヤバいヤバい。
で、時差ボケのせいか、変な時間に目覚めてしまった。サンタモニカは午後11時。
何ぞ食べに出ようかと近くのホテルをうろついたトコロ、隣のホテルのバーで久夛良木さん、佐伯さん以下、宣伝の方々が飲んでたので、えいやっと同席するコトにした。丸テーブルで、久夛良木さんの隣の席(汗)。でも、偉いヒトがいるテーブルだと、勘定を払わなくて済むのがラッキーだよね(笑
みんな、明日のプレスカンファレンスのリハ帰りだとのコト。ああそうか、ここは次世代機戦争の、まさに最前線じゃあないか。って、何を今更(笑)。
ここには書けないような話題が飛び交う中、久夛良木さんはかなりご満悦。佐伯さんはベロベロに酔っぱらってクダを巻いて…とは久夛良木さんの弁。まあとにかく、メンツはみんな、いつもに増してナイスな状態。この分だと、明日のプレゼンの出来は(現時点では全く知らないんだけど)、満足いくものなんだろうなあ…
…と思いつつも、やっぱり自分の目で、そこにギャップが無いかどうかを、とくと確かめてみたい。
特に、先行するXBOX360のプレゼンが良くなかっただけに、「比較すれば良い」、というレベルじゃあ、ソフト屋としては困るワケだ。ターゲットユーザーにインパクトを与え得るかどうかが問題だ。
鶴見が特に気にしているのは、プラットフォーム切り替え時に、既存フランチャイズをどう移行するかだ。特に低年齢向けフランチャイズの場合、ユーザーが新規プラットフォームに買い換えるのは、ラウンチから随分経ってから。低年齢層にも判りやすい新規性が無い限りは、その期間は…2~3年ぐらいか。その間、新旧どちらのプラットフォームでリリースすべきか、超悩ましいコトだろう。このあたり、コアゲーマー向けのフランチャイズと違った、我々ならではの悩みだ。その辺り、久夛良木さんに質問してみたが、逆に「ビジョナリー」からの意見で返されてしまった(謎)。そりゃそうだ。この辺り、詳しくは書かないけれど、個人的には宿題として考えておこう。
ではでは明日のプレスカンファレンス、楽しみにしつつ眠るとしよう。お休みなさい。
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2005年05月15日
E3(1)/次世代機戦争勃発のコト
さてさて、随分と間が空いてしまったが、皆様お元気であろうか?
巷では、「E3エキスポで次世代機戦争が勃発!」なぞとソソる文言が飛び交っているらしい。鶴見も、さてさてどれほど加熱しているのやらと、わざわざロスアンゼルスまで出張ってみた。だが、それらしき気配は全くない。街では代わりに、次世代交通手段であるトコロの、新型セグウェイ「HTi180」「GT」「XT」の話題でもちきりだ。
調べてみたら、どうやらE3は5月17日(火)からだとの由。幸いにしてチケットも他人名義のモノを強奪出来たので、本サイトで逐一報告させていただくコトにしよう。
あと、19日公開の「エピソード3」についても(過去のエピソード1,2との経緯については、↓を参照のコト)。
スターウォーズノ思ヒ出
……
If I were Mr. Lucas...(1)
If I were Mr. Lucas...(2)
エピソード2
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2005年03月13日
出張で観た映画のコト
飛行機では、映画は2本しか観なかった。
「RAY」
レイ・チャールズの伝記映画。映画自体は救いようなく良かったのだけれど(褒め言葉)、レイの弟が、衆人環視の中、洗濯バケツにはまりこんで死ぬシーンが怖くて怖くて、機内で寝てる最中にも悪夢でうなされてしまったよ。不覚。弘兼憲史が描写しそうな「突然死」。
「シャーク・テイル」
この手の映画はいつも、原語版と吹替版の両方を観て、それぞれに楽しむんだけれど…「シャーク・テイル」に限って云えば、吹替版は商品として成立していないような。だって、「CGアニメキャラになったお馴染みのスター」が面白いワケだし、それを最大限引き出すような密度の高い台詞回しなんだぜ? アメリカ文化圏以外では、単なるヘンなキャラが、ゴチャゴチャとウルサいだけにしか見えないと思う。つうか、鶴見はそう思った。なのに、原語版では面白く観れるんだから不思議だ。
E3出張では、スターウォーズ・エピソード3を観る予定。
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2005年03月12日
GDC(3月11日)/私が悪うございました
いよいよGDC最終日。朝は早いけれど、今日のサンフランシスコは東京で云えば5月中旬ぐらいの陽気なので、既に身体の活性も上がっている。頭脳も明瞭な気がする。いったるぜ。
アメリカ人・日本人交えてのパネル・セッション。なので、日本語もペラペラのMarkは、司会としてはまさに適任だ。進行は基本的には、Markが準備した質問に全員が順番に答えるというスタイル。実際、「ディスカッション」と云えるほどのやり取りにはならなかったが、立場の違いによる意見の違いがかなり際だっていて、面白かった。
お楽しみは後半の「聴衆の質問に答える」時間。ここで面白い質問が飛び出した。
「志が売上げを越えてしまったソフトについて」
つまりは、志(ヴィジョン)は高かったが売れなかったソフトについて意見を聴かせろ、というコトだ。うむむ直截なり。
ICO、REZ、塊魂――評価と売上げが懸け離れているソフトは数多い。もちろんマーケティングの問題は多分に含むのだが、ゲームデザイン面での評価もを避けるべきではないだろう。
しかし指名された水口は、「ツキ」という言葉を口にするに留めた。マーケティング的な問題や、社内(あるいは対パブリッシャー)政治的な問題が大きく、ゲームデザイン・セッションには相応しくないと判断したのかもしれない。ただ、鶴見的にはホットな話題(2日前にパーティで別の人間と盛り上がった話題なのだ)だったので、それを「ツキ」で片づけられてしまい、かなり残念。つうか、失敗の原因は分析してあるんだろうから、披露して欲しかったなあ。
ちなみに鶴見も、「続編~新規集客とお得意様商売のバランス」について質問させていただいた。主に、「Splinter Cell」のClint Hocking氏に訊きたかったのだ。これについては鶴見にもいささか経験はあり、現在進行形で考え中。いずれ披露するコトもあるだろうから、今回は割愛。
"The Future of Content"
Will Wright
さてGDCの目玉! 長蛇をなす聴衆の列! 足の踏み場もないほどの人!人!人! そう、Will Wright氏の講演だ!
なんと云ったらいいんだろう。単に新作ソフト「Spore」のプレゼンを観ただけなのに、生半な映画では及びもつかないような、驚きと笑いとワクワクと、知的好奇心の充足を味わったのだ。一言で云えば
感動
それだ。「2001年:宇宙の旅」と「あなたの魂にやすらぎあれ」と「Mars Attack!」に「寄生獣」を足したぐらいの感動だ。
スクリプトによって手続きを記述されたパーツ・オブジェクトが、トポロジカルに組み合わせられるコトによって、多様かつ魅力的な変化形を見せる、人工生物。
その生物が、「バクテリア」から「銀河の神」へと進化してゆく過程で、「Pacman」→「Diabro」→「Populous」→「SimCity」→「Risk」/「Civilization」→???、と重層的に変化してゆくゲーム性。
プレイヤーの作ったデータを吸い上げ、それを再配布するコトによって、各プレイヤーの銀河が満ちてゆくという、メタ・アーキテクチュア。「Polynation」。
謂わば、ユーザーの数だけ進化した星々が並ぶ「恒星間動物園」。それをマクロからミクロへと一気に覗く、顕微鏡視的な楽しみ。つうか、
ドラえもんのひみつ道具
地球セットが集まった銀河
いやもう、他のどんなメディアでも味わえないような体験ですよコレは。そして、世界中でもWill WrightとEAのタッグ以外では創造出来ないような、そんなゲーム。今の俺には作れません。誰にも作れません、たぶん。藤子F先生とWill Wrightにしか思い浮かびません。まさにゲーム。これぞゲーム。自分のやっている仕事が小さく見えます。平伏です。参りました。
私が悪うございました。
買うから許して。
"Attack of the Design Directors!"
Brian Allgeier
「ラチェット&クランク3」のゲームデザイン・ディレクター(チーフね)を務めた、Brianの講演。彼のプレゼンテーションの解りやすさ・面白さには定評がある。
ちなみに、講演直前に鶴見が、「Attack the Design Directors!(デザイン・ディレクターをやっつけろ!)」と「Attack of the Design Directors!(デザイン・ディレクターの攻撃!)」のどっちなんだ!?と、Brianに対して冗談で訊いたトコロ、ヤツはちゃっかり講演の最初でそれを使いやがった(笑)。いやいや、なんとも光栄であります。
内容は、ゲームデザイン・チームを運営してゆく上で立ちはだかる問題群を「モンスター」に喩え、また一方で、ゲームデザイナーが留意すべき4つの点「Cohesion(結束力)」、「Marketability(市場性)」「Feasibility(実現可能性)」「Innovation(革新性)」を
『特攻野郎Aチーム』の4人に喩え(笑)、
ラチェット&クランク3において、とある問題をどのようにクリアしたのか、
本人出演による再現写真で
説明したのだ。聴衆は爆笑と拍手の渦。いやはや、一昨年の「地下駐車場で殴り合って和解」という再現写真にも笑かしてもらったが、相変わらず念の入ったコトだ。
ちなみにこの講演、プロジェクト・マネージメントとゲームデザイン・ワークとを、高いレベルで両立させるためのケース・スタディであるからして、先日のGame Developer Magazineに書かれたプロジェクト全貌についての後日談と併せてみると、非常に興味深い。後からでも資料は手に入るはずなので、ぜひ併読をお薦めする。だが飛行機だけはカンベンな!
【追記】
最初の"International Game Designers Panel"については、インプレスのGame Watchに詳しいので、そちらを参照されたい。
tsurumy at 08:43 | リンク | トラックバック (0)
2005年03月11日
ラチェット君がサザエさんに出演するコト
ここのサイトは、小学生のお子様は読んでいないだろうと信じ、このエントリーを書かせていただく。なんか、夢を壊しかねない内容なので、ね。
ワカメちゃんが鉄腕アトムに? 29年ぶり声交代(Excite)
1976年4月からワカメの2代目の声を担当していた野村道子さんに変わり、新たに津村まことさんが担当する。オーディションで選ばれたという。津村さんはアニメ「アストロボーイ・鉄腕アトム」でアトム役を担当していたことで知られる。
鶴見は驚愕しましたよ、ええ。実は津村まことさん、ラチェット君だったりもするのだ。もちろん、鉄腕アトムよりも(ビューティフル・ジョーよりも)ラチェットの方が先だ。いや別に競ってどうなるってワケでもないけど。
2001年春頃にオーディションをさせていただいたのだが、カッコイイ少年から、ちょっとヌケた少年、ピュアな少年まで、大きい振れ幅を上手くこなす方なので、ラチェット役として指名させていただいたという次第。そういう意味からも、津村さんのラチェットは、鶴見的にはベストな選択だと自信を持っている。
ちなみに、鶴見はキャラクター設定をしたり台本を書いたりする際に、いかにキャラクターの振れ幅を大きくするかにコダワっている。笑って怒って泣いてオドケて、拗ねて誇って喜び狂って――しかもそれらが、同一のキャラクターとして統合されていなければダメなのだ。なので声優さんも、演技が上手くなければダメ。豊富な表情アニメーションに見合った多面性を表現出来なければダメ。アイドル声優? 萌え声? どこかで聴いたようなキャラは、属性こそ表しているものの、well characterizedされているとは云えない。全部「ノー!」だ。収録の際に「あー、録音ブースの中にラチェット君がキター!」と鶴見が叫んじゃうほど、「命を吹き込める」人でなければダメ。中の人などいないッ!のだ。
はぁ、はぁ、はぁ…なんだか、思いがけず熱弁してしまった(汗
ところで、津村さんはゲームもかなりされる方で、ラチェットの製品版を贈るたびにかなり遊び込んでくださるので、制作者冥利に尽きるコトこの上ない。収録でお会いする度に、「あのスキルポイントってどうやるんですかー?」と、かなりマニアックな隠し要素について質問されたりする。つまり、1度クリアした後、2周目も(ひょっとしたら3周目まで?)やり込んでいるというコトだ。
こういう時、「誰にでも遊べるゲームを作っていて良かった!」と、鶴見は思う。えへへへへ。
【追記】
ちなみに、津村さんのプロフィールを見て、鶴見は驚愕の事実を発見してしまった。が、余りにも驚愕の度合いが大きいので、ここでは書かない(謎
tsurumy at 17:36 | リンク | トラックバック (1)
GDC(3月10日)/ゲーマー心
"Rolling the Dice—The Risks and Rewards of Developing KATAMARI DAMACY"
Keita Takahashi
GDCに参加している欧米の制作者に大人気の「塊魂(カタマリダマシイ)」。そのディレクター高橋慶太氏が講演(しかも英語に同時通訳)するというコトで、ちょい大きめの部屋があっという間に満杯になってしまった。そういえば、GDCのAdvisory Board(外部委員)からも、Mark DeLouraとAlan Yuの2人が「オススメマーク」を付けている。ちなみに、講演のアタマで高橋氏を紹介したMark Cernyも、塊魂のサントラを持っているほどのファンだ。文字通り、「みんな大好き!塊魂」なのだ。
ほとんどの人間が、ヘッドセットで英語音声を聞いている。高橋氏の異様にマッタリとした味のある喋り方は、どのように通訳されたんだろう…鶴見も、ヘッドセットを借りて、そっちで聴けばよかったと、ちょっと後悔。
講演の内容は、初産が超難産で、しかも3年寝太郎だったという話。めでたしめでたし――ではなく、初めてのプロジェクトで、これだけ尖ったモノを初志貫徹出来たというのは、エラいものだと思う。高橋氏は、芸術系大学で彫刻をやっていたというコトだが、アッチ系の出身者は、曲がりなりにも「物作り」というか、自分の裡から創造物を引きずり出すやり方が解っているのだろう。丹を練る、というコトだ。違うか。いや違わない。
鶴見が聴いていたところ、講演の後半は高橋氏のグダグダなフィロソフィーばかり――と云ったら言葉は悪いが、つまりは「言語化しづらい」「世代的文化的に異なる者が共感しづらい」話になってきたように思った。奇しくも、高橋氏が学生時代に想ったという「『芸術』って内向き。世の中の役に立ってんのか?」みたいに、「『塊魂の講演』って内向き。GDCの役に立ってんのか?」になりかねない(失礼)。このままだと「東洋の神秘」で終えられてしまいそうな匂いがぷんぷんとしてきたので、質疑応答の時間に、英語で聴いている人間が塊魂を読み解く手助けになるような質問をぶつけてみるコトにした。
鶴見「より間口を広げるために、視覚的なインパクトの大きい『物理表現』をプログラム的に入れるのが近年のトレンドだと思いますが、何か特別に意図して入れたものはありますか?」
高橋「全くありません」
鶴見「まったく新しいタイプのゲームは、難易度調整が難しいでしょうし、また、より広いユーザー層にやってもらうためにも、難易度調整は重要だと思いますが、どのようにやりましたか?」
高橋「マニア向けではなくしました」(簡単にしたというコト?)
なんだか、暖簾に腕押しというか糠に釘というか。とりあえず鶴見の観測では塊魂は東洋の神秘として認定されたようだ。んじゃ、そういうコトで。
"The Heart of a Gamer"
Satoru Iwata
任天堂・岩田社長の講演を聴く直前、近くのトイレに行ったら、SCEアメリカのKAZ平井社長がいた。なぜか平井さんとはトイレでよく会うんだけど(笑)、それはともかく、平井さんも岩田社長のスピーチを聴きに来たんだそうな。ちなみに、昨日のマイクロソフトの講演を聴いたかどうか尋ねると、平井さんが行くと大騒ぎになるから止めたとの由。じゃあ、任天堂なら良いのか――については、読者の皆様の賢察に任せたい(謎
岩田社長は、通訳を入れずに英語で講演したのだが、これが殊の外良かった。スピードは遅いが、自信たっぷりで明瞭かつフレンドリーなスピーチ。その内容も、制作者にとって共感しやすいものに溢れていたように思う。
例えば、岩田社長が作った初めてのゲームは、ヒューレット・パッカード(HP)の関数電卓を使った、グラフィックスの無い野球ゲームだったとか…
秋葉原(らしき街)が、学生時代の「思い出の街」だとか…(そんな岩田社長は、「萌えの街」と化した今の秋葉原をどう思っているのだろう。機会があったら訊いてみたいものだ…笑)。
また、「立場は社長でも、頭はゲーム制作者であり、それ以前に心はゲーマーである。そういう意味で、GDCに参加したゲーム制作者の皆さんと同じだ」という言葉なども、制作者達の心を鷲づかみにしたのではないか。少なくとも、高校生の頃にワンボード・マイコンでプログラムを組み、秋葉原に年4回ほど通っていた経験を持つ、鶴見のハートは鷲づかみにされまくりだ。SCEサイドのメンバー間でも、「良いスピーチだった」と評判だ。この「共感出来る」雰囲気は、通訳を入れずに英語で喋ったからこそだろう。
任天堂の「REVOLUTION」の中身が「IBM+ATI」だというコトは、云ってしまえば、XBOX2と変わらない。でも、昨日のマイクロソフトによる講演と岩田社長の講演の両方を聴いた制作者なら、やっぱり任天堂に肩入れしちゃうよなあ――と、他人事だから思う鶴見であった。
REVOLUTIONは「Backward Compatible」、即ちゲームキューブのソフトも動くので、まだ遊んでいないGCのソフトは、REVOLUTIONを買ってから遊ぼうと思っている。
"Fable: Lessons Learned"
Peter Molyneux
Peter Molyneux氏ですらプロジェクトがグダグダになる、という失敗談。でも製品は完成したのだから、さすが名匠・Molyneux氏だとも云える。
思うにマイクロソフトは、Molyneux氏がプロダクションのコトも全て見通した上で、野心的な仕様を作っていたのだと勘違い(というより無責任な希望的観測)していたのだろう。ところがMolyneux氏は、慣れない家庭用ゲーム機の制作を甘く観て、出来るコトの15倍(!)もの仕様を構築してしまった、と。野心的にも程がある(笑
劇的な講演ではなかったけれど、ディテールの話で共感出来る部分が異様に多かった。とは云え、「ゲームの解りやすさ」についての基準――
「盲で腕のない子供でも、最初の何面かはクリアできるべきである」(ピーター・モリニュー)
"A blind child with no hands should be able to beat the first set of levels!" (Peter Molyneux)
それはハードル高すぎかも>モリニュー先生
【追記】
この晩、とあるパーティで高橋慶太氏と喋る機会があったので、鶴見の質問の意図を説明しておいた。喋ってみたら、高橋氏はとても才能溢れる若者で、なんだか東洋の神秘は東洋の神秘でアリなんじゃないかとも思った。まがりなりにもノウハウの塊・ナムコに所属してるワケだから、尖った作家性を保ちつつ、商業用デザインの技法技巧を援用する術を身に付けるコトだろうし。
「技巧が鼻についてはいかんが、技巧を否定しては芸術は成り立たないのだッ」(海原雄山)※ただしウロ覚え
ちなみに、鶴見の受け取ったトコロによると、塊魂は「ゲームに物理的な挙動を採り入れよう」と意図したワケではなく、「転がす」というイメージを如何に実現するか、という視点から制作されたようだ。なので、演算は相当テキトーだとも聞く。そうだよなー、企画ってそういうもんだよなー。とまあ、鶴見は高橋氏と喋り、「技巧優先」な垢にまみれきった自分に、改めて気づかされるのであった。
関係ないが、後から乱入してきたGDCディレクターのJamil Moledinaが、特製の「塊魂帽子」を高橋氏にプレゼントしていた。ホントに「みんな大好き塊魂」だ。いい光景なり。
tsurumy at 05:39 | リンク | トラックバック (1)
2005年03月10日
GDC(3月9日)/嗚呼痛恨は鶴見に輝く
さてGDCも鶴見にとっては今日からが本番。朝イチから早速レクチャーに吶喊だ。
"Perform or Else! Why (and How) to Include Extroverted Play Design in your Game"
Katherine Isbister
「外交的な遊び(extroverted play)」のゲームデザインに関するレクチャー。スピーカーのKatherineはゲーム制作者ではなく心理学者で、社会心理学的アプローチによってゲームを研究しているのだとか。森昭雄なぞのような「ゲーム識らずによるゲーム研究」とは違い、ゲーム好きが昂じて研究を始めてしまった!的な匂いが感じられて良い。
実際に講義の内容も、いちいち腑に落ちる。「DDR」や「アイトーイ」を使った実験映像を見せつつ、いかにユーザー同士の交流を盛り上げるか、その為にはどんな要素が必要か、などを説明している。以前、鶴見がセガでアーケードゲームを作っていた時に、ユーザーを「盛り上げる」為のノウハウが、部署内では流通していたように記憶しているのだが、それを、社会心理学の立場から体系的にまとめた、といったカンジだ。うむうむ役に立つ。
講義の後、彼女に挨拶させていただいた。実は、IGDAの小野さん経由で、彼女の「ゲームキャラクターのデザイン」に関する著書の執筆に協力したコトがあるのだ。今回の講義を聴く限りでは、その本も期待できそう。著者サイン本を送ってくれるかも(笑
"The Future of Games: Unlocking the Opportunity"
J. Allard
マイクロソフトによる基調講演。鶴見は行ってないのだが、なんと3人に1人の確率で、観客に23インチのHDTV(Samsung製)が当たったのだそうな! 相棒の長谷川亮一も当たったし、SOCOMのプロデューサー・Seth Luisiと、その兄Hunter Luisi(ルイージ兄弟)にも当たったし、インプレスのWeekly海外ニュースでお馴染みの後藤弘茂さんにも、IGDAの新さんにもセガの山下“やんま”信行にもSHOTAN岩井にもと、鶴見の知る限りで7人に当たってる。なんて確率だ。
後藤さんの試算によれば、SamsungとMicrosoftの関係がナニなので、原価($500程度)で入手したとしても、50万ドル≒5000万円! しかも、日本にまで発送してくれるというコトだから、送料も1台あたりン百ドルはかかるだろう。さすがマイクロソフトはエクセレント・カンパニーだ(財務面で)。
毎年恒例の人気講演。一言で云うなら、「ベストセラー本ゲーム化会議」だ。アレと同じ。今回は、「エミリー・ディッキンソン(アメリカの詩人)」の版権でゲームを作る、というテーマ。Will Wrightがリベンジを果たせるか!?という、なんだかプロレス的な遺恨劇にまで発展しているらしい――
のだが!
観逃しちまったよ!(泣
無線LANカードを買いにCOMP USAに行き、CDドライヴを持って来ていないからインストールまでお願いしたところ、「30分で終わるよ」という言葉とは裏腹に3時間もかかってしまったのだ!(怒
行った人間の話によれば、今年も期待に違わず面白かったそうな。痛恨!
"Gameplay Moves Forward into the 21st Century"
Peter Molyneux
会場に行ったら、演題が「Next Generation Game Design」と云う名前に変わっていた。何をやったかというと、彼のLionhead Studiosによる新作3本「The Movies」、「Black & White 2」、「The Room」のプレゼン。相も変わらず、超ユーザーインターフェースを使った超いじる楽しさが満載で、健在っぷりを披露していた。
あの手の「超ユーザーインターフェース」の「超いじる」の楽しみは、マウスと高解像度ディスプレイが必須なので、家庭用コンソールには移植できなかろう。ニンテンドーDSが、タブレットPCサイズなら、きっとキラーソフトに出来るだろうに(あのサイズじゃ超ムリ)。
そして夕方からは、お楽しみの「ゲーム・デヴェロッパーズ・チョイス・アワード」。
細かい部門賞の行方は、鶴見的にどうでもよいので割愛。目玉は、さんざん書いているように、生涯功労賞をEugene Jarvis氏が受賞したコト。ちなみにプレゼンターは、去年の受賞者、マーク・サーニー(Mark Cerny)だ。Eugeneは彼にとっての「ヒーロー」なので、さぞかし光栄だったコトだろう。
そういえば、マークが紹介したEugeneの言葉、
「コンピュータの、唯一正しい使い方
それは『ゲームで遊ぶコト』である」
"The only legitimate use of a computer is, to play games"
これにはシビれた。そして、続くEugene本人のスピーチにあった一言、
「(ゲーム制作は)世界で最も面白い仕事」
"The funnest job in the world"
まさに快哉を叫ばせていただきました。全ての制作者に勇気をありがとう、Eugene!
ちなみに、ベストゲームのアワードは、Half Life 2。塊魂も超人気で、ノミネート作として呼ばれる時に異例の拍手が沸き起こったりもしたのだが、部門賞2つに留まった。なんかICOと似てるカンジやね。
チョイスアワードの後は、Sony Metreonの特設会場でSCEアメリカ主催のパーティが開かれた。飲んで喰って飲んで喰って、ワインとハンバーガーをあからかして、相当酔ったので退散。さすがアメリカ、毎晩パーティだ。身体が保つんだろうか…。
【追記】
しまったぁッ! Eugeneを探し出してサインを貰うのを忘れてたッ! これまた痛恨の極みッ!
【追々記】
そういえば、後藤さんと話している時に、後ろから岡本伸一さんにも声をかけられ、ソニーの新人事についてひとしきり盛り上がったのであった。つうか岡本さん、会場の隅っこのテーブルでナイショのミーティングを堂々と行うってのは、いかがなものか(笑
【追々々記】
SCEAのチーフ・テクニカル・オフィサーであるところの茶谷さんも、HDTVが当たったのだそうな。これで8人。まだまだ出てきそうな予感…。
tsurumy at 20:54 | リンク | トラックバック (1)
GDC(3月8日)/パーティ・アニマル
放浪の末、サンフランシスコに到着した鶴見は、とりあえず、GDCの会場へ行くコトにした。場所はホテルの隣のブロックだ。ラッキー♪
あらかじめ参加登録はしておいたので、バッジを受け取るためには、パソコンに名前を打ち込めばよい。そうすれば、バッジに名前をプリントアウトしてくれるのだ。
でも、ここで自分の名前を打ち込むのも芸がない。Shigeru Miyamotoと打ち込んでみたかったんだけど、それをやるとゲーム業界から抹殺されそうなのでやめといた。自制心の塊だな、鶴見ってば。
今日はチュートリアルだけなので、会場向かいの「Sony Metreon」というビルに行く。まあ云ってみればサンフランシスコ版ソニービル。プレイステーション専門店や、SonyStyle、ゲームセンターに映画館にレストランが入っている。ここのレストランで、日本人参加者向けオリエンテーションと、「East Meets West」と題された交流パーティが開かれるのだ。
が、時間に余裕があるので、ゲームセンターへ。
隊長! スターゲートを発見しました! つうか、レトロゲームがてんこ盛りです、隊長!
しばし、STERNのピンボールで時間を潰す。そういえば、Eugene Jarvisとともに尊敬するゲームデザイナー、Steve RitchieがSTERNのピンボールで現役復帰したんだそうで。テーマは「ターミネーター3」(解る人のみ、ここで涙するように)。しかし、ターミネーター3は置いてなかったので、他のピンボールでしばしジャックポットの嵐。
ちなみにこの日は、宮本茂氏を讃えるイベントが行われていたようだが、鶴見は観なかったので割愛。
さて、いよいよ始まった日本人参加者向けオリエンテーション。なんと日本人の多いコトか!
鶴見が参加した一昨年は、日本人などポツリポツリと数えるほどしかいなかったのだが、今年は数百人もいる。ちなみに、セガからは40人が大挙して押しかけているそうだ。
オリエンテーションでは、今年からGDCのディレクターとなったJamil Moledina氏が開会の辞を通訳付きでスピーチ。後でご挨拶&名刺交換させていただいたのだが、彼は日本の早稲田大学に留学していたらしく(おお、同窓!)、親日家なのだろう。なるほど、今年から同時通訳が増えたり、こんなオリエンテーション&パーティが開かれるワケだ。
で、パーティ「East Meets West」。
そこかしこで「East Meets East」や「West Meets West」も多かったような気がするけれど(笑)、鶴見自身は、酔えば酔うほど英語が流暢になるという特性を活かして、何語だから判らない内容をさんざっぱら話しまくった。
去年までGDCのディレクターをやっていた、Alan Yuも居た。彼は「会った人間は忘れない」と云われ、今回も会った瞬間、「オー、ツルミサーン!(英語)」と抱きついてきたのだから、いやもうすごい記憶力だ。IGDA事務局のJason Della Roccaが、鶴見に会った時、「エート、エート…スパイダーの人!(英語)」とウロ覚えだったのとは大違いだ。そりゃドメイン名だって!(でも、Jasonはレスリングが全米トップクラスだったそうなので、ひ弱な鶴見は敢えて許す…笑)
他にも大量の人間と喋ったのだが、アルコールのせいで記憶が鈍い。そう云えば、NC Softの一団と煙草を吸いながら喋ったのだが、そのうちの一人は、マグナカルタの絵師、キム・ヒョンテと家を行き来するほど仲が良いのだとか。日本で大量の萌え中毒患者が生まれたと伝えてもらうよう、お願いした。ような気がする。
その後、IGDAの方とともに、日航ホテルのスィートルームへ。ナムコの岩谷徹さんが泊まっており、そこでIGDAのシークレット・パーティをやるのだそうな――と思ったら、IGDAのサイトにデカデカと書いてあったので、シークレットでもなんでもなかった。なるほど、むちゃくちゃ大勢の人間が押しかけ、みんなで汗をかきながら、飲んで喋ってどんちゃんどんちゃん。岩谷さんともお話でき、少々浮かれながら徒歩でホテルに戻る。
帰りは、酔っぱらっていたために道に迷ってしまったのだが、いやはや、10年前だったらこの辺りの治安は悪く、夜中にこんなカンジで歩くのなんて考えられなかったよなあ、綺麗になったもんだよなあ――と思っていたら、セガの人間が昨日この辺りで強盗に襲われたんだそうな。やはりヤバかったのかサンフランシスコ。
【追記】
鶴見は物見遊山的にヘロヘロと動き回っているだけなので、GDCについての網羅的な記事をご希望の向きは、4gamer.netの特集あたりをご覧になると良かろう。
tsurumy at 10:46 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年03月08日
Midway Arcade Treasures購入のコト
GDCに行く!と宣言して成田に向かったはいいが、実はまだサンフランシスコには着いておらず、よく分からない場所でよく分からないモノを見聞きしてたり、鼻の下をのばしてたりする。なんだかなあ。
んでもって昨日はゲーム屋で、「Midway Arcade Treasures(1)(2)」なんぞを買ってしまった。情報提供サンキューです>うさこ先生
「Midway――」というタイトルだが、もちろん中身は、往年のATARIゲームWilliamsゲームだ。
(以下1段落は、解る人間のみ読んでくれ)
DefenderもあればJoustもあるし、KLAXもあればRobotron2084もある。もちろんHard Drivin'だって!(でもRace Drivin'は無い)人を集めてGauntletやRampartを遊ぶのも良し、SmashTVでブチブチ敵を潰すのに飽きたら、Mortal Kombat2でザクザク切ろうかしらん。ナムコのレッスルボールの元ネタはCyberball 2072なんだろうか。Marble Madnessはトラックボール無しでどう遊ばせるんだろう。そういえば、AMOA ShowだかACME Showで、Pit Fighterに出演したお姉ちゃん(黒下着)と一緒に撮したポラロイドは何処へ行ったんだっけ。セガ社長の小口さんは720°が好きだったよなあ…とまあ、
2つのパッケージに総数なんと44コ!
そして実は…お目当てはそう、NARCだ。先日も書いたが、GDCAの生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)を受賞するEugene Jarvis氏が「俺が世界で初めてゲームにdecapitationを入れたんだぜ♪」と言い放った、ナイスゲーム。
そうだ! GDCの会場でEugeneに会ったら、 このパッケージにサインを貰おう!
そうと決まれば、早いトコ、サンフランシスコに向かわねば。GDCだGDC。サインペン持って、カメラを持って。
tsurumy at 23:55 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年03月05日
メイド付きマンションのコト
成田に向かう途中の、東京シティ・エア・ターミナルで看板を見つけた。オプションで、メイドサービスが付くらしい。
鶴見はよく知らないのだが、世間ではメイドサービス流行りなのだそうな。メイド好きな方は、喫茶などで小銭を使い込むよりも、思い切ってこのような場所に住むがよろしかろう。
tsurumy at 16:42 | リンク | トラックバック (0)
2005年03月02日
エピソードIII公開まで3000時間なコト
「スターウォーズ・エピソードIII シスの復讐」日本公開まで、公式サイトによれば、あと3000時間ほどらしい。公式サイトの表示が、3000時間以下に下がらないっぽいので、今日はいつ見ても「残り3000時間××分××秒」だ(笑
それはともかく、米国での公開(5月19日)までは、1857時間。ちょうどE3の期間中なので、出張中に観るコトになるだろう。
思えば、スターウォーズの新シリーズについては
- スターウォーズノ思ヒ出(1999/05/20)
- ……(1999/6/14)
- If I were Mr. Lucas...(1)(1999/6/19)
- If I were Mr. Lucas...(2)(1999/07/26)
- エピソード2(2002/05/21)
とまあ、3年ごとに書き綴ってきたコトになる。読み返してみると、6年前にエピソード1で受けた心の傷が徐々に癒えてゆき――同時に、スターウォーズに対しての熱もまた徐々に冷めてきた、そんな心の動きが読み取れる。
もう決して、エピソード1でそうだったように、傷つくコトはないだろう。
でも決して、エピソード4~6で受けたような、感動もないだろう。
【追記】
今(2005/03/03 - 00:30:00)公式サイトを見たら、公開まで「3071時間30分00秒」になってやがった。3000時間ってのは、何だったんだ?
【追々記】
晴れて「3000時間00分00秒」となりました(2005/03/06 - 00:00:00)。
tsurumy at 15:00 | リンク | トラックバック (0)
EZ-TPはイージーじゃないってコト
先週、EZ-TP(YAMAHA)を購入してしまった。「鼻歌で演奏出来る」という謳い文句の、電子トランペットだ。マイクで拾った演奏者の「声」の音程(と音量)を拾い、MIDI音源を鳴らすという仕組み。云ってしまえば、「カズー」のようなモノか。技術の進歩とは凄いものよのう。
購入する前は、迷いに迷った。
というのも、11月の発売以来ずっと品薄状態が続いていたので、楽器屋で実際に試してみようにも、何処にも無いのだ。おまけに、インターネット上で検索しても、参考になるレビューは少ない(中でも参考になったもの→記者発表動画、AirLog、Bossa Novaな日々、Taron35から観た世界)。
でもまあ、3万円しないモノなので、「パチンコに負けたと思えばいいや!」と、衝動的に買ってしまったのだ。実際には、Yahoo!オークションで、ソフトケース&送料込み30800円(つうか、オークションでは商品が溢れてるのな)。
実際に使ってみて、だが――
全然「イージー」じゃありません
まず、売りの「鼻歌で演奏」だが、思った通りの音を出すのは難しい。難しいというか出ない。検出時間の設定を遅く(正確に)すれば、それっぽい音は出るのだが、出だしもヨレるし途中もヨレるもんだから、出た音を「音楽」と云うには、やぶさかなものがありすぎる。速いパッセージでは、正確な音が「出ない」か「外れる」かの二択だ。そもそも人間の声自体が揺れている上に、多様な周波数成分を含んでいるワケだから、検出にも限界があるのだろう。はっきり云って、使えません。
じゃあコレは買って失敗だったかというと、そうでもない。
宴会用小道具として、かなり使えると思う。22の音色以外に、普通のXG音源を搭載しているし、ソング用フラッシュメモリーも内蔵しているから、別に作ったSMFデータ(.MID)を転送しておけば、伴奏付きのパフォーマンスがラクラク出来るのだ。運指が要らず、吹くだけでメロディを出せるモードもあるので、これはこれで気持ちイイだろう。
そして何より。
トランペットとして見るならば、かなりカンタンで面白いのだ。元々トランペットは、唇を振動させる技術(バズィング)を習得するために1ヶ月以上の練習が必要だと云われているし、ハイトーンを出すためには半年~1年以上みっちりかかるとも云われている。ところが、その辺りをスッ飛ばして、いきなり綺麗な音が(ハイトーンも!)出るんだから、これは「アリ」だと思う。
もちろんそのためには、バルブ操作が必要だ。しかも、かなり厄介。ギターやキーボードなら、音の高低と操作の関係が視覚的なのだが、トランペットは3つのバルブで全てを賄わなければならないので、直感的でないコトおびただしい。サンプルのソングをいくつか吹いてみても、とても運指を覚えられるとは思えないのだ。
世間のトランペット吹きの方々は、どうやって運指を覚えているんだろう?と疑問に思い、ちょっと検索してみた。なあんだ、こんなルールだったんだ。ならば、練習方法だって見当がつく。(1)まずは半音下降を練習し、(2)次に半音上昇下降で指が満足に動くレベルまで行き、(3)後は様々なキー/スケールでの上昇下降を、ひたすら練習する、という方法でどうにかなるだろう。たぶん。願わくば。
とりあえずの目標は、スターウォーズ(EP4)のエンディング(The Throne Room and End Title)を気持ちよく吹けるようになるコト。ずっと昔に買ったオケ譜もあるし、いっちょ練習してみっかね。
tsurumy at 11:20 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年03月01日
WEBLOG開設から1ヶ月経ったコト
念のために設置していたカウンターによれば、開始から1ヶ月間のヒット数は、6182だそうな。
ピークは2回。覚えたての「トラックバック機能」を切込隊長のBLOGに打った時と、ときメモOnlineが発表されて、その時点でのGoogle「ときメモオンライン」トップだったウチのサイトに検索erが殺到(と云ってもささやかなもんだが)した時だ。それ以外でも、「サウスパークスタジオ」で検索して来る人は安定して多いし、発熱地帯に打ったトラックバックから辿って来る人も多い。
つまり、WEBLOGのヒット数を稼ぐだけなら、ヒット数の多いヨソのBLOGと関連した話題を書いてトラックバックを打ち、あるいは旬なキーワードを散りばめれば良いってコトか。要は、コメンテーター的ポジションだ。コメンテーターとしての専門ジャンルが特殊ならば需要も多いだろうし、専門ジャンルが広ければ需要も広く募れる(そりゃニュースサイトだね)。また、その際の切り口・語り口が面白ければ、リピーターも増えるだろう。
見切った。
――でもまあ、それって、鶴見にとってはほとんど意味がないな。
オープンカー軍団ならば、世間に向けてオープンカーの良さをアピールする、という大目的があるけれど、こちらはむしろ、世間の目を意識しつつ、考えをまとめたり、仕事のログを取ったりと、まあ個人的な意味合いが強いからね。
まあ、これからもぼちぼちやっていきますよ。文章書かないと、脳味噌が腐っちゃうから。
【追記】
開設1ヶ月を記念して、オープンカー軍団のサイトに掲載していた「報告書」の中から、こちらのサイトに相応しいと思われる内容を、ちょこちょこ移している。よりぬきツルミさんをご覧じろ(一部は、六百式見聞録にもあり)。
【追々記】
旬なキーワードとか、ヨソのBLOGにトラックバックとかは、ウチのサイトには要らないかと思っていたんだけど――やはり、「ゲーム脳」やら「有害図書指定」などに対抗するために、やっていかなければならないっぽい。将来にわたって、ゲーム業界で喰っていくためには。
tsurumy at 22:27 | リンク | トラックバック (0)
2005年02月28日
PinMAMEで甦ったローラーゲームズのコト
「PinMAME」というエミュレータで、我が青春のピンボール「Rollergames(Williams)」を遊びまくっている。
正確には、ピンボール製品のCPUボードをエミュレートする「PinMAME」と、ピンボールのコンストラクション・キット&プレイヤーである「Visual Pinball」とを連動させて遊んでいるコトになる。海外の有志達が作った、実在するピンボールの台データ(Table)のデキは相当なもので、旧台が驚くほどの精度で再現されているのだ。やるな、海外のマニア達。
システム全体のインストール方法は、VPForums.comのFAQに書かれているし、VPinMAMEに至っては、Visual PinMAME Guideというページで、手取り足取り図入りで詳しく紹介されているのだが、英語が苦手な向きのために、大雑把ながらメモっておく。
Visual Pinball&VPinMAMEを遊ぶ方法
必要なファイルの入手先としては、IRPinball、Pinball Nirvanaなどのサイトもあるが、鶴見の個人的な好みから、VPForums.comを紹介させていただく。
【必要な環境】
ペンティアムII-400MHz/64MB RAM必須。ペンティアムIII-866MHz/128MB RAM以上推奨。
Win95/98/Me/NT/XP。
DirectX 8.0以上。
Internet Explorer 5以上。
【VPForums.comに登録する】
後のファイル入手のために、VPForums.comに会員登録しておく。
1. VPForums.comの、バナー直下にあるリンクから、「REGISTER」をクリックする。
2. 年齢を訊かれるので、13歳以上なら「On or Before…」 を選ぶ。
3. フォーラムのルールが表示されるので、よく読んで「Agree」。
4. 自分のプロファイルを入力する。もちろん全部、半角。「User Name(任意の名前)」 「Password(任意のパスワード)」 「Enter Password Again(同じパスワードをもう1回)」 「Email(メールアドレス)」 「Enter Email Again(同じメールアドレスをもう1回)」 「Select Your Country(国名を選択)」 「Image Verification(画像の英数字を入力)」
最低限必要な項目を入力したら、いちばん下の「Submit」で送信。
5. メールが送られてくるので、その中に書かれたURLにアクセスして、ガイドラインに目を通しておく。
6. 右サイドバーの3番目に、「User's Login」という項目があるので、さっき送信した「User Name」と「Password」を入力して、ログインしておく。
【必要ファイルのダウンロード】
必要なファイルは、VPForums.com内のAJ's VPinMAME Table Downloadsから手に入れる。Files Neededにまとまっているので、そこに行くのが良かろう(以下のバージョンは、2005年2月28日現時点のもの)。
1. Visual Pinball 7alpha (full install)
2. VPinMAME 1.51
3. VBS Script File v3.21
4. VPinMAME Samples 1.0b1
5. Font Collection 3.8
【主要ファイルのインストール】
※バックスラッシュ(\)は、日本語だと半角のYEN記号(¥)ね。
Visual Pinball … ZIPファイルを適当な場所で解凍して、setup.exeを実行する(デフォルトでOKしていくと「C:\Program Files\Visual Pinball」にプログラムがインストールされる)。
VPinMAME … Cドライヴの直下に、「VPinMAME」というフォルダを作成する(「C:\VPinMAME」)。VPinMAMEのZIPファイルを、そのフォルダ内に解凍して、setup.exeを実行する。デフォルトでOKしていって、「Visual PinMAME installed successfully!」と表示されればインストール成功。
VBS Script … 解凍したものを「C:\VPinMAME\Tables」に入れる。
VPinMAME Samples … ZIPファイルを解凍しないで、「pinmame.zip」と名前を変更して、「C:\VPinMAME\Samples」に入れる。
Font Collection … 解凍したものを、普通のフォント同様、「C:\Windows\Fonts」または「C:\WINNT\Fonts」に入れる。
以上で、システム構築は終了。後は、実際に遊びたいピンボール台の「ROMデータ」と「テーブルデータ」を入手すれば遊べるコトになる。例えば、先ほどのAJ's VPinMAME Table Downloadsなら、遊びたい台の頭文字から検索すれば、「Table」「ROMs」の両方にリンクが張ってあるので、カンタンにゲット出来るだろう(ただし、そちらは1日に5ファイルの制限があるので、ROMデータはInternet Pinball Databaseで手に入れる方がカシコい。マニュアルもあるし、ね)。
んでもって。
テーブルデータは、ZIPファイルを解凍してVPTファイルを「C:\VPinMAME\Tables」に入れる。
ROMデータは、ZIPを解凍せずに、「C:\VPinMAME\Roms」に入れる。
音楽データ(MP3とか)がもしあれば、「C:\VPinMAME\Music」に入れる(が、あまり必要ない)。
あとは、Visual Pinballを起動して、「C:\VPinMAME\Tables」に入れたVPTファイルを開き、F5キー(Play)を押せば――
お疲れ様!
>俺。
【追記】
今んトコのハイスコア。9860万点。いつか1億超えたいのう。
【追々記(2006年1月)】
バージョンによっては、Visual Pinballが期限切れで遊べなくなってしまうコトがある。その場合、Visual Pinball 7のEXE版を新たにダウンロードして置き換えよう。
ちなみに、今の最高得点は1億3千万ほどだけど、寸止めに失敗したんで、ハイスコアは9860万のまま。難しい…。
tsurumy at 01:23 | リンク | コメント (6) | トラックバック (0)
2005年02月15日
NOB芦ヶ原氏のご冥福を遅まきながら祈るのコト
なんたることか。芦ヶ原伸之氏が昨年亡くなられていたとは!
往時の世界3大パズルコレクターの一角にして、世界的パズル作家のNOB芦ヶ原氏。鶴見が、氏の事務所@飯田橋にお邪魔させていただいたのは、かれこれ20年前だったろうか。芦ヶ原氏の息子が、大学で同じサークルに所属しており、仲が良かったので、たまたま訪問するコトになったのだ。
(以下、息子の方は「T」と書く)
当時の鶴見は、高校時代に白揚社のサム・ロイド本(マーチン・ガードナー編のヤツね)こそ愛読していたものの、いわゆる「パズル」に造詣が深いワケでもなく、もちろんNOB氏の名声も知らず、Tに「面白いから来なよ」と招かれるがままにノホホンと訪れ――そして驚愕したのだ。
あんなオフィス、見たコトがない。いや、オフィスは普通なのだが、そこに置かれたパズルの量が尋常じゃない。
壁一面に置かれた、ルービックキューブのバリエーションだけでも、100コじゃきかない。もちろんそれ以外にも、パズル、パズル、パズル。そして、一見パズルとは思われない「不思議な物体」も、山のように!
座っていた鶴見のトコロにTが持ってきた、妙に意匠の凝った重めの知恵の輪を1コ解いたらば、「じゃあコレは解けるかよ?」「コレは?」――ムキになったTが、次から次へと手渡す知恵の輪たち。今から思えばそれは、後にブレイクするはなやまのキャストパズルだったのだ。
NOB氏とも、一言二言、交わしたような気がする。が、内容は記憶にはない。その独特な容貌の印象が余りにも強すぎて。
「目を閉じて…『パズルを天職にする人間』がいるとしたら、どんな人かを想像してください!」
鶴見にとっては、NOB氏の容貌は「そのもの」だった。
そしてそれが、鶴見が高校時代に思い描いていた「サム・ロイドって、こんな人なんだろうなあ」というイメージそのものでもあったコトも、今更ながら告白しておきたい。
NOB氏の遺作であろうパズルの宣教師 ニコリ「パズル病棟日誌」を、遅まきながら注文した。あらためて、氏の冥福をお祈りしたい。
【追記】
友人Tについて検索したトコロ、割と近めの某研究所に勤めているらしい。いつかひょんなトコロで会えると嬉しいんだが。
つうか本人orその周辺のどなたかが、ここを見ていたら連絡乞う(と云っても、今のペンネームじゃ解りづらかろう。高田馬場のカラヲケパブで、サザンを唄ってキミを感動させた男こそが、今のワタシ、鶴見六百だお解りか…笑)。
tsurumy at 23:58 | リンク | トラックバック (0)
2005年02月07日
サウスパーク・スタジオのコト
「サウスパーク・スタジオ Ver.2」というFLASHのサイトを発見。そうか、最近ミクシィの自己紹介写真とかでよく見る、サウスパークもどきな自画像は、これで作ったものだったのかッ!
そういえば、福笑い式キャラ製造ツールと云えば、「ヒーローマシーン」なんていうのもありましたなあ。こちらはJAVAアプレット。
さらにさらに、ヒーローマシーンをいじっている最中に、先日、ゲームソフトがマーヴェルに訴えられたというニュースが報じられてたよなあ…どんな内容だったっけ…と思い立ち、早速ググってみたら、ありましたありました、「City of Heroes」(NCsoft)。
スーパーヒーロー訴えられる Marvelが「City Of Heroes」を提訴(4Gamer.net)
Stan Leeのサイン入りMarvel本を家宝にしているほどのMarvel好きな鶴見としても、この訴えはねえよなあ、と思う次第。勘弁してやれよ、Stanよぉ!
そして、ついでに発見したニュース。
『「華氏911」タイトル元ネタ作者が「勝手に題名を使われた」と非難』(インターネット・コピーライト・コンサルタント~非公式ブログ)
この非難もねえよなあ、と思った(つうか、Ray Bradburyってまだ生きてたのか!)。こりゃオマージュだろ? リスペクトだろ? 勘弁してやれよ、Rayよぉ!
【追記】
無茶先生んトコの「うさこ日記」によれば、ヒーローマシーン2.0uというフラッシュ版が出ているそうな。これはしたり。
tsurumy at 10:27 | リンク | トラックバック (1)
2005年02月06日
富豪刑事のコト
あまりTVドラマは観ない方なのだが、今クールはテレビ朝日の木曜ドラマ「富豪刑事」(主演・深田恭子)なんぞは観ていたりする。原作はもちろん筒井康隆の同名小説「富豪刑事」。
大好きなのよ、原作。
でもドラマは糞。
原作がしっかり押さえていた「探偵小説の文法」を、脚本家か演出家のどちらか(あるいは両方)が完全に無視――というより理解していないフシがある。もし理解しつつも無視しているのであれば、原作のエピソードをあれほど中途半端に使うはずがないので、そう断言して良かろう。
探偵が事件を解決すれば即ち探偵小説、なのではない。探偵が、読者や他の登場人物(犯人含む)が気づかなかった謎を、その探偵なりの方法論で明らかにしてこその探偵小説ではないのか。
富豪刑事・神戸大介は、名探偵に必須であるはずの常人離れした高い知能(灰色の脳細胞、とかね)こそ持っていないが、金と、それを惜しげもなく使う実行力と、育ちの良さと――といった、常人離れした特質を備えており、それが事件を解決に導いている。いた。
富豪刑事・深田恭子はドラマの中で、たしかに金と実行力と育ちの良さを見せつけ事件解決に向かわせている。だが事件解決の決め手は、深田恭子の「常人離れした金持ちっぷり」ではなく、深田恭子以外の登場人物達の「常人離れしたバカっぷり」なのだ。
なるほど。バカの国では普通の人間でも相対的には高い知能の名探偵たり得るというコトか。
だが、そのバカの国を外から眺めれば、それは単なる茶番に過ぎない。視聴者には驚きもカタルシスもない。ドラマ富豪刑事は探偵ドラマでも推理ドラマでもなく、単なる茶番というコトか。ガッカリだ。
そんなドラマ富豪刑事だけど、役者・筒井康隆が毎回ナイスなヒキを提供してくれるんで、その為だけに観てます。
つうか筒井康隆も、出演するんだったら脚本にも口出せよ!
tsurumy at 01:02 | リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
2005年02月02日
ドラクエ8のコト
というワケで、ドラクエ8を終えた。
竜神の試練も全てクリアした後に、魔神ブウ(じゃなかったっけ?)を再度倒し、完全にクリアした。ハッと気づけば100時間以上。長い道のりであった。
ドラクエ8は発売日の11月27日午前7時に、新宿西口ヨドバシで並んで買った。ラチェット3の発売日がその2日前だった関連で、ヨドバシにはウォッチ目的のためだけに行ったのだが、まあ人が並んでいると心が沸き立つというか燃えるというかなんというか、行列の様子を先頭から順々に撮影して歩いていたつもりが、気づいたらなんとなく行列の最後尾に並んでしまったという次第だ。完全なる衝動買い。
まあ、ドラクエ8がPS2史上空前の売上を叩き出してくれたおかげで年末のゲーム市場が盛り上がったのは紛れもない事実だし、そういう意味でのポジショントークとしてならば、ドラクエ8は「良いゲーム」だと断言出来る。
だが、いちドラクエファンからすると、今回のドラクエ8は
「泣けなかった」
これに尽きる。はっきり云って不満が残る作品だった。
いや、ゲームシステム的には優れていると云える。自分も、ジャック×ダクスターなどで箱庭モノに関わっただけに、シームレスな広いフィールドの中で「ランドマーク」情報を(意味的・視覚的に)与える誘導のやり方が、他に例の無いほど素晴らしいモノだというコトは身にしみてよく解るし、モンスターのアニメーションも、メインミッションとサブミッションのバランスも絶妙だ。
問題は…やっぱり、シネマティクス(ムービー)だろうか。
なんであんなに間延びした演出なんだろう。なんであんなに表情パターンが少ないんだろう。なんであんなにキャラクターが「どこかで見たような鳥山明キャラクター」なんだろう。
これじゃまるで、ドラゴンボールのアニメじゃないか(しかも、漫画版に無いエピソードの回)。
俺はヘビーな漫画読みなので、ドラゴンボールの漫画には高評価をつけるが、原作漫画に追いついてしまわないようにと(?)水増し演出・水増しキャラクタ・水増しエピソードで作られたアニメ版の評価は「最低」だ。
まあ世間的には、ドラゴンボールのアニメで満足した方々が多いのだろうし、ドラクエ8のレベルでもOKなのだろう。だが俺はダメだ。俺にはダメだ。そんなアニメ版のドラゴンボールをベンチマークとして作られた(と思しき)ドラクエ8のシネマティクスこそが、俺がドラクエ8で泣けなかった理由なのだと思う。
あともう一つ。エンディングでのテーマ曲の使い方。
あんなワケ解らない宴会――ククールがおねーちゃんを口説いてるシーンが最後あたりにくるような、安いシーンでテーマ曲を使って欲しくなかった。スタッフクレジットに繋がる真のエンディングでこそ、使って欲しかった。そうすれば、たとえネタが割れていようが(途中からバレバレだったよ)、自動的に涙腺がユルんでくれたろうに。
ヒマが出来たら、エンディングを自分で再編集して「これなら泣ける!鶴見版・ドラクエ8エンディング」でも作ってやろうかしらん。
それはともかく、NHK会長を辞めた海老沢氏って、ヤンガスそっくりだよね。
【追記】
ドラクエで泣けないやつぁ、核ミサイルのボタンが目の前にあったら躊躇なく押す人間だ。きっと、そんな人間だ。うぉーん。
ごく乱暴に云ってしまえば、「アニメ業界の人から見たら、そんな感じなのかも」。
tsurumy at 22:25 | リンク | コメント (4) | トラックバック (0)
2005年01月31日
スーパーボウルのコト
ハッと気づくと、ペイトリオッツ@ピッツバーグの試合が、ペイトリオッツの勝利で終わっていた。と、みそさんの記事で知らされた。ぐはー観忘れちまったよちきそー。
ビルズの次にスティーラーズ(ピッツバーグ)が好きな自分としては(そこのアナタ、両方ともAFCじゃねえか、ってのはナシね。だってどっちも好きなんだもの)、もちろんスティーラーズに勝って欲しかった。んだけれど、もしスティーラーズが勝ったとしたら「なんで去年じゃなかったんだーうがー」と叫びまくってたコトだろう。
というのも。
2年前だったか、SCEアメリカのマーケティングの女性が「もしアナタの好きなチームがスーパーボウルに出場したら、チケット取ってあげるわよ」と約束してくれたコトがあった。
もちろん、スーパーボウルのチケットは、超が付くほどのプラチナチケット。しかしSCEアメリカはスーパーボウルのスポンサーをやっているので、なんとかチケットが手に入るのだとか。うひょひょ、役得役得。おこぼれおこぼれ。
ところが!
その女性、なんと最近SCEアメリカを退職してしまったのだ!
そんな折に、快進撃を続けるスティーラーズ。
勝って欲しい。
しかし、勝ってもチケットは手に入らない。
勝ったら、絶対悔しく思うだろう。
ならば勝ってくれない方が、精神衛生上、好ましい。
でも勝って欲しい。
そんな想いが識域下で、AFC決勝を観逃させたのでしょうなあ。
あー、でも勝って欲しかった。
tsurumy at 01:07 | リンク | トラックバック (0)
2002年11月11日
ポール・マッカートニー
行ってきましたよ、ポール・マッカートニー@東京ドーム。
ホントはムチャクチャ忙しい真っ最中だったんだけど、まさかこれを見逃す訳にはいかないでしょう。
――行って良かった。つうか、もしこれに行っていなかったらと思うと、ガクガクブルブルもんですよ。俺の人生の色んな時点で触れてきた物が、実は巨大な存在の断片だったという感じ。ある時触れた象の鼻。ある時触れた象の尻。そして今日初めて、象を見たって訳です。うーん、良い喩えではないけど、まあそんなトコかな。
それにしても、ね。当日はSgt. Pepper's Lonely Hearts Club BandのTシャツを着ていったんだけど、ポールが「ビートルズ以来、数十年ぶりに演奏します」と言って唄った「Getting Better」とか「She's Leaving Home」とか、今日ほどこのTシャツを着ているコトを誇りに思った日はなかったよ!
tsurumy at 06:00 | リンク | トラックバック (0)
2002年05月21日
エピソード2
今、ロスアンゼルスに出張してきてます。もちろん、世界最大のゲームショーE3が目的。毎年毎年の恒例行事。あー面倒くさいったらありゃしない。
そういえば、3年前のE3時分には「スターウォーズ・エピソード1」が公開間近で、その話題で持ちきりだったっけ。あらためて当時の日記を読み返してみると、俺がスターウォーズに如何に期待し……そして如何に裏切られたかが記録されていて、なんだか涙ぐんじゃうよ。ああもう、ルーカスのバカっ!
てなわけで、観てきましたよ、エピソード2。クローンの攻撃(クローンの逆襲?)。
正直、ゼンゼン期待してなかったし、それどころか、公開されてるのも知らなかった始末。ロスアンゼルスに着いてから、同僚に「やってますよ」と言われて気づいたんだもんな。ああ、昔だったら考えられないよ、こんな俺。
で、エピソード2を観てきた感想はというと案外イケてるじゃん。映画は、期待して観ると裏切られるの法則があるけれど、逆に言えば、期待せずに観れば楽しめるってコトでもある。エピソード1は、単なる娯楽映画として見ても不備が多かったけど、エピソード2は、単なる娯楽映画として見るのなら、途中冗長な部分はあるものの、見所も満載で楽しめるレベル。イベントムービーとしてなら、一級品といえなくもない。ただ、これを「俺の好きなスターウォーズ」と認めるには、やぶさかなものが有りすぎだけどね。
とにかく、ヨーダの見せ場にはシビレた。普段は杖ついてヨレヨレしてるくせに、アナキン達ジェダイ騎士が、圧倒的多数のロボット群に囲まれてるトキに、颯爽と戦闘機(ドアなし・戦闘ヘリみたい)で現れたり、アナキンとオビ・ワンがドゥークに歯が立たず、アナキンなんか腕を切り落とされちゃって気絶してるとこへ、ヨーダってばまたも颯爽と現れ、杖を捨て、北斗神拳的構えから、おもむろにライトセーバーを取り出し、あしたのジョーのハリマオ的なすばやさでもってチャンチャンバラバラ。これにはもう、参りました。2人が気づくあたりでライトセーバーをしまい、杖に持ち替えてまたヨレヨレするトコなんざ、「役者やのぅ~~」。場内も割れんばかりの大拍手。大納得ですな。
そういえば、R2-D2にもビックリ。だって、足からジェットが出て空を飛んだりするんですぜ! こっちのTVで流れてる予告篇でも、そのシーンが出てたけど、これにも満場大喝采。俺的には、ゴジラが空を飛んだトキのコトを思い出しました。敵のロボット製造ラインで、コンベア上の坩堝に落ちてしまったアミダラの上に、溶鉄が流し込まれんとするまさにその時に、例の「カギ開け」で助けるトコも良かったなあ。
そしてもう一方のドロイド、C-3POの見せ場は、ロボット製造ラインに紛れ込んでしまい、兵隊ロボットの頭が3POの体に、3POの頭は兵隊ロボットに(笑)。いやいや、笑かしていただきました。
思うに、CGだらけになって、画面的な独自感が薄れてしまったスターウォーズの中で、R2と3POだけが往時の影を偲ばせている、と言えるのかもね。旧トリロジー(4~6)と、新トリロジー(1~3)は全く別物だけど、2人のドロイドだけが共通、みたいな。
えー、それ以外のシーンは、いろいろ旨味はあれども、さして興味ナシ。
なにやら・フェットさん(息子連れ)は、息子の目の前で首を切り落とされちゃって、ああそうか、この復讐に燃えた目をした息子が、後のボバ・フェットになるんかも、と旧トリロジーとの繋がりを示唆したり(違うかも)。
同じように、アナキンは、やっと探し当てた母親が死んでいて、キレまくってタスケンレーダー(だっけ?)を切りまくり。なんか、ダークサイドな一面を垣間見させてくれたり。ああそういえば、ダースベーダーのテーマも挿入されていたっけ(違う場所かも)。
あ、でもね、ナタリー・ポートマンは、相変わらず激かわいかったYO! オープニングでいきなり、アミダラらしき日本髪の方が、宇宙船の爆発で死んでしまったけど、もちろんそれは影武者。エピソード1観てればわかるよね。ちなみに俺は、アミダラとアナキンのイチャイチャシーンは、キスするトコ以外は全部寝てました。つうか、劇場に一人、キスシーンになると拍手をする奴がいて、そいつに起こされたってカンジか。お前、そんなに早く2人をくっつけたいんか!?(笑)
ま、見所は色々とあるので、エピソード1にヘキエキした向きも、観ると吉かも。
ほら、ジャージャー・ビンクスも、それほどウザくないし(笑)。
tsurumy at 06:00 | リンク | トラックバック (0)
2002年03月09日
定番
モンスターズ・インク、観たよ。混み混みの中。
うーん、定番。安定。予想通り。想像の枠内。でも良く出来てる。トイ・ストーリーよりも良い点数はあげられないが、とはいえ、高得点の高値安定だと言えよう。
興味あるヤツは、観れ。
俺ももう一度、観る。次は吹き替え版にGOだ。
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2002年03月03日
源流
ロード・オブ・ザ・リング、観たよ。混み混みの中。
いやもう、面白すぎます。良すぎます。凄すぎます。アカデミー賞の10コや20コ、あげてやれよ。それぐらいの価値は十分あるよ。
全員、観れ。
俺ももう一度、観る。次は吹き替え版にGOだ。
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2001年12月05日
「オーシャンズ11(Ocean's Eleven)」ワールドプレミア
フと気付くと、12月になっていた。
フと気付くと、ロスアンゼルスにいた。
ここはウェストウッドのマン・ビレッジ・シアター。今日は「オーシャンズ11」のワールドプレミアを観に、おめかししてやってきた。すごい人混み。ファンの波をかきわけて、いくつものTVカメラに囲まれライトアップされた劇場に入っていくのは、滅多に味わえないイイ気分。気分は叶姉妹(嘘)。自分が入っていった時にファンが歓声をあげたので、後ろを振り返ると、名前は思い出せないけれど、有名な老ムービースター。あああ、この人、誰だっけ!?
俺のミーハー心がアワ立ちはじめてる。
映画は、ジョージ・クルーニー(ロス先生)、マット・デーモン、ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツなどが出演してる、とても贅沢なモノ。もちろん、出演者は全員来ているとのコト。
俺のミーハー心がグツグツしてる。
内容も、(英語の理解度が半分程度だった割には)面白うございました。ジョージ・クルーニー扮するカリスマ盗賊が、ブラッド・ピットをはじめとした11人と協力して、カジノから現ナマを盗み出す、といったストーリー。観ていたら、なんだかラスヴェガスに行きたくなってしまったよ。
試写の後は、近くの会場でパーティ。こちらにもやはり、出演者が全員来ているんだとか! 「右奥で見たわよ」という証言を元に、捜索開始。
隊長、発見しました!
ブラピです。ブラピがいます!
テーブルに座り、人に囲まれ笑っているブラッド・ピット。そのテーブル付近だけ、人口密度が異様に高い。なんだか映画中と変わらない、いかにも「気さくな兄ちゃん」っぽい印象。
あれれ、後ろ向いちゃった。後ろに行かなきゃ、後ろ、後ろ。
ああ、俺のミーハー心は沸騰中。
人混みをかき分け後ろ側に行くと、ハリウッドの大立者(推測)と、ハグハグしてる。大立者は、3人の娘を紹介しはじめ、娘たちは順番に、ブラッド・ピットと握手してもらい、キャーキャー。
今だ! チャンスだ!
あたかも大立者ファミリーの一員であるかのように
娘の隣に腕を伸ばす!
近づく、ブラピの腕!
あと10センチ!
――しかし、そこまで。俺が明らかにファミリーでないと気付いたブラピは、腕を引っ込め、むこうを向いてしまいましたとさ。ザンネン。
その後、生ジョージ・クルーニーや、生マット・デーモン、生ジュリア・ロバーツも見れたけど、会場でサーブされてた生ガキにあたって、その晩ホテルで死にそうになったから、ま、この勝負、4勝1敗ってトコかね。
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1999年07月26日
If I were Mr. Lucas...(2)
日本でも公開になったから、そろそろ書いてもいいだろう。
とにかく、エピソード1、納得いかないコトだらけだ。
その最たるモノが、アナキンに感情移入できないコトだ。編集の不手際でエピソードが細切れになっているのがいけないのかねえ。もしオレがMr.ルーカスだったら、もっと、母親との別れは「お涙チョウダイ」的に泣かせるのに。だいたい「奴隷」なのに、苦しそうに見えないトコロがイカン(怒)。もっとヒドい境遇だったら、そこから抜け出したいと思うリトル・アナキンの動機が明確になるし、母親を置いていくコトの重大さも際だつし、抜け出せるホドの価値を持った「理力」の存在もわかろうモノなのにね。
あるいは、クィーン・アミダラの衣装が花魁っぽいから、苦界に沈む、なんてエピソードも面白いかも(笑)。って、それはエピソード2以降に期待(笑)。
――そう、理力の扱いがゾンザイなのも納得できない。
ある戦闘シーンでは、落下の危機を描いておきながら、別のシーンでは、ひょいっと跳んで見せる価値描写の不統一も嘆かわしいけど、そんなのはカワイイもの。
スターウォーズが「SAGA」であるのなら、その中心にはジェダイ vs シスの対立構造を据えてほしい。つまり、共に理力を力の根元に置く存在が対立する中で、個々の理力使いが善と悪との間を振幅し、その結果、趨勢が変化していくという大河ドラマ的流れ。それが全く不十分なのは、ホントに納得いかない。少なくとも、アナキンがポッド・レースに優勝するのは、偶然なんかじゃなくて理力の煌めきのおかげであってほしかったし、最後にリアクターを破壊するトキも、亡きクワイ=ガンの導きであってほしかった。数値で「すごい」と言うんじゃなかて、エピソードとリンクさせて語ってほしかった。アレじゃ、理力を持たない子供が成果をあげるって、まるでホーム・アローンじゃん。狙ってやってるんだったらヒドいよコレ……。
そしてナニより納得いかないのが、そう、ジャー・ジャー・ビンクスだ。死ねってカンジ。何度見ても、腹立たしい。1回目に観終わったトキに、アメリカ人スタッフに「どうだった?」と聞かれ、「Especially, I hate Jar Jar!」と言ったら、とあるWEBサイトを紹介してくれた。jarjarmustdie.com。つまり「ジャージャー死んじゃえドットコム」(笑)。さすがアメリカ人、やるコトが素早い。てゆーか、デザインも気持ち悪けりゃ、振る舞いも、まんま「腹立たしいバカ」。そんなバカが最後にジェダイ側を救うなんて、シナリヲ書いたヤツを目の前に正座させて精神注入棒で性根を叩き直したい気分でいっぱいだ。
その他にも、鳴りモノ入りで出てきたダース・モウルがアッという間に真っ二つに死んじゃったり。ナニも語らないウチに! あー、コレはいったいなんなんだろう? ひょっとしてエピソード2では、ドラえもんの某エピソードみたいに、分断されたモウル上とモウル下が大立ち回りをやらかすとか?(そして、モウル下が勝手にトイレに行きたくなって負けちゃうとか(笑))いやもう、なんとも。
思うに、オレはエピソード1で泣きたかったんだと思う(「火垂るの墓」と同じだね)。スターウォーズ4~6を観ると、自動的に最後のシーンで涙腺が開放される体質なので(笑)、それと同じモノをエピソード1に期待していた。でも裏切られた。ああ、もうなんだか全てが腹立たしい。エピソード1を観て以来、自分のココロが何とはなしに、ギスギスしているのが感じられる。先日も、G3マック(ポリタンク)をいじってから「もうマックなんか使わない」「アップルなんか潰れちゃえ」宣言しちゃったし。ああ、どうしよう。
(この項、救い無くオシマイ)
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1999年06月19日
If I were Mr. Lucas...(1)
2回目のエピソード1:ファントム・メナス、今まさに観終えてきた。当初の「観れる限り観よう」という決意は既に萎え萎えだったけれども、会うヒト会うヒト皆んな(もちろん米人)に、「2回目観た方がいいよ」「冷静な気分で観るコトができるよ」「筋立てがより深く解るよ」「どのシーンが本物のクィーン・アミダラか、観てきなよ」「評価が変わるよ」と言われ続けて、重い腰を上げたのだった。
――「重い腰」? 我が言葉ながら、客観視するとビックリするなあ。なんであれほどまでに焦がれていたスターウォーズの新作を観るのに腰が重くなるんだろう。あれほど待ちわびた、それこそ一九九九年七の月に滅亡がやってくるとしたら、エピソード1を観てから死のう、と思っていたほど待ち望んでいたのに。
やっぱり、評価、変えられるモノならゼヒとも変えたい。今度は、少しでも好意的な目で観よう、最初から優しい眼差しで観よう、「JAR JARだって良いヤツじゃん!」と思えるようにしよう、そう決意して、2度目の映画館に足を運んだオレだった。
切符売り場で危うく「Matrixください」って言いそうになったけど(汗)
(続く)
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1999年06月14日
……
エピソード1:ファントム・メナス、今まさに観終えてきた。
――期待が高すぎるほど失望も大きい。なのかも。もう1回観ねば。
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1999年05月20日
スターウォーズノ思ヒ出
今回のアメリカ出張中、最も多く話題にのぼったのは、「スターウォーズ エピソード1」についてだ(って、仕事の話より?)。
パーティでヒトに会うたびに、
「お前いつまでアメリカにいるんダ?」
「日曜の朝、帰るんダ」
「それじゃあスターウォーズを見れないじゃないカっ!
あと3日ぐらい居ればいいじゃないカ」
「そのセリフ聞くの、n人目だヨ……」
「突然、病気になるってのは、良いアイデアじゃないカイ?」(ウィンクしながら)
「別のヤツは、クルマでひいてくれるって言ってたゼ(笑)」
……とまあ、こんな英会話をn回(n:100以下の自然数)ほど繰り返したという次第。いやホント、アメリカ人のスターウォーズ熱ってのはすざまじいモノがあるやね。
ちなみに、クラッシュの制作をしているNaughty Dogでは、前売りチケット40枚を社員の福利厚生の一環として購入したそうですな。社員19人(+1匹)なのに40枚ってのもスゴいけど、さらにスゴいのは、会社の用意したチケットがあるのにもかかわらず、チャイニーズシアター(@ハリウッド)の前売りチケットを入手したメンバーまでいるってコトだ。――Eric、キミのコトだ。って日本語じゃ読めないか。
Eric, you are the man who dared to purchase a premium ticket for "Starwars Episode I" to see it at Chinese Theatre, in spite you already have a ticket for the nearest theatre, right? :-)
どうすか?>Eric
かく言うオレも、スターウォーズには格別の思い入れがある。過去にスターウォーズ関係の仕事をしたコトがあるので、George Lucasの仕事場であるSkywarker Ranchに行って、ホンモノのX-WINGをグリグリしたり、スピーダーバイクにまたがって記念撮影したり、一辺10センチほどのデススター表面モデルを並べる様子をビデヲに撮って「デススターが出来るまで」の映像を作ったり(←逆回しにすると面白いんだ、これが)、Super Star Destroyer "Executor"の表面にタミヤの兵士プラモが混じっているのを発見したり、Indy Jonesのジャンパーと帽子とムチを持って記念撮影したり、部屋全体がフローティング構造になっている世界最高のTHXサウンドシステム付き応接室で映画を観たり……って自慢が止まらなくなっちゃったけど(汗)、オレ的にはそれぐらい思い出深い「スターウォーズ」なのだ。
もちろん、エピソード4~6は100回以上、観た。1本のビデヲテープに3倍速で全部入れ、幾度となくリピートして。何度観ても、泣ける。特に、エピソード6のエンディングだ。ルークがアナキンを荼毘に付すシーンや、イウォーク達がお祭り騒ぎしている中、ルークが振り返ると、亡くなったヨーダとオビワンが、ジェダイ騎士の装束に身を包んだアナキンと共に微笑むシーンは、思い出すだけで涙ぐんでしまう。ヘタすると、音楽を聴いただけで涙ぐむコトすら、ある だから「特別篇」はNGね。今週は、少年ジャンプのスターウォーズ特集で「スターウォーズ年表」を見ただけで涙ぐんでしまった。てゆーか、今目がうるうるしてます。
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